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小さな疑いが大きな功績に繋がる医療
この論文が、のちに国際的な腎臓病理の教科書に掲載されるようになる。ヘプティンシュタールの『Pathology OF THE Kidney(腎臓の病理)』に筆者の名前入りで、KobayashiらがMCTDに腎障害があることを報告したと引用されていた。世界的な有名教科書に自分の名前入りでこの事実が引用されるというたいへん光栄な経験をした。たいそうに言えば、筆者は歴史に名前を残したのだと、内科医の達成感を経験した。ささいな優越感だ。
今の若い人たちはとても素直な性格の持ち主が多いので、教科書に書いてあればそれが100%正しいことであるかのように認識しがちだ。だから、教科書の説明とは異なる症例に出会ったときに「この症例がたまたまこうだったのだ」と素通りしてしまう。しかし、教科書に書いてあることは必ずしも正しいとは限らない。
「患客皆師」の言葉のとおり、目の前の患者が新しい症例を示してくれる先生となるのだから、まずは目の前の患者を治すことだけを考え、患者に全力で向き合うべきである。ただ、目の前の患者だけを治せばよいと思うのではなく、それと同時に同じような病気になった患者を治すことも考えなければならない。そのためにはなぜこの病気が起こるのか、患者にとってベストな治療方法とは何かを考えなければならない。
そうすれば、目の前の1例を参考にしながら、多くの患者を救えるようになる。多くの症例があるからと、数だけではなく、深く一例から学ばなければならない。これこそが真の意味での良い医師の矜持でもある。病態を知り病態にアプローチすれば目の前の患者を救うだけではなく同じ病態の患者をすべて救うことができる。これが内科医である。決して今の生成AIにはできない。AIは自分が学んだことしか教えてくれない。
教科書を疑うようになると、人を疑う癖もついてしまうものだ。しかし、疑うことを恐れてはいけない。自分で徹底して考えることである。
マンネリになりがちな日々の中にも、今までの医学の常識を疑いながら、思いがけず新しい症例を見つける楽しみはある。それは若手もベテランも同じである。年齢は関係ない。だからこそ医師の仕事は面白いのだ。
アーチボルド・ジョセフ・クローニンの小説『城砦』の主人公も言うように、たとえ都会から遠く離れた地方や僻地にいても、やる気さえあればいつでもどこでも新しい症例を見つけられるし、新しい治療法も見いだせる。医師のやりがいはいろいろなところにあるのだということを覚えておいてほしい。
小林 修三
医師
日本腎臓財団 理事
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