「買える」と「背負える」は違う――生活の余白をどう守るか
加藤さん世帯はこの控除を受けており、年間でおよそ25万円が還付されていますが、「正直、思ったより少ない」というのが実感です。
「返ってくるとはいえ、住宅ローンの総額は5,800万円。控除も期限付きで、年々減っていくので…気休め程度かなと」
また、固定資産税や火災保険、メンテナンス費用など、購入後にかかる“見えにくい支出”が積み重なり、家計を圧迫しているといいます。
「ローンの審査に通ったからといって、“余裕ある生活”ができるとは限らない。私たちは“買える=背負える”ではないと気づきました」
加藤さんはそう振り返ります。
現在は副収入を得るために、夫婦で副業も検討しているとのこと。「子どもの将来や老後を考えると、住宅ローンだけに縛られたくない」と語ります。
住宅購入は一生に一度の大きな決断。年収や資産状況だけでなく、「何を優先し、どんな生活を送りたいか」を見つめ直すことが、後悔のない選択につながるのかもしれません。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
