家の広さと引き換えに、失った“時間”と“自由”
3年が経った現在、吉田さん夫妻は「買って後悔しているわけではないけれど、もう一度選べるなら違う選択をしたかもしれない」と語ります。
「休日も家のことで終わっちゃうし、駅近マンションに住んでいたときの“ふらっと外食”みたいな余裕がなくなった。正直、夫婦の会話も減った気がします」(美沙さん)
「たしかに庭はあるけど、子どもが思いっきり遊べるのって年に数回。それよりも、毎日の生活をもっとラクにできた方がよかったのかもしれない」(拓也さん)
マイホーム購入のきっかけの上位に「子育て環境を整えたい」が挙がる一方で、住宅取得後の後悔としては「通勤・通学の不便さ」「維持管理の手間」「家計の圧迫」が多く挙がっています。
また、住宅ローン控除制度は2022年の見直しにより、借入限度額や控除率が縮小されるなど負担軽減策としての効果が以前より弱まっているのも現実です。
理想の暮らしを求めて一歩踏み出すことは大切ですが、その先にある「現実の暮らし」のイメージとコスト計算を十分に行うことも必要なのかもしれません。
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