ついに決断。手放した先にあったのは「意外な安心感」
2人は話し合いの末、この家を3,500万円で売却し、駅近の築浅マンション(2LDK・賃貸)へと引っ越しました。
「売却益を老後資金に回せたことも大きいですが、駅から近く、病院やスーパーも徒歩圏内。冬は暖かく、光熱費も半分以下になりました」
また、「“持ち家”という責任から解放されたことが、一番大きかった」とも語ります。
「持ち家こそ安心」という意見もありますが、以下のような動きも増えています。
●「老後の利便性」を求めて、郊外の家を売却し、都市部に賃貸で住み替える高齢者
●子の同居を前提に、売却して二世帯住宅を新築するケース
●相続時に空き家にならないよう、あらかじめ売却・整理する動き
「これから家を持とうと考えている人も、すでに持っている人も、“一生ここに住む”という思い込みだけでは危ないかもしれません」
そう話す恵子さんの言葉には、暮らしに合わせて“住まいの形”を柔軟に見直す重要性が滲んでいます。
「手放す=失う、ではなかった。むしろ“暮らしの選択肢”を増やすことだったんです」
住宅ローン完済はゴールではありません。その後の生活にこそ、慎重な選択が求められるのです。
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