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私が思う事業承継
1991年に「天ぷら圓堂」一号店をオープンしてから35年ほど経ち、2025年には私は65歳になります。会社員であったら数年前に定年退職している年齢です。そろそろ私も終活というのを始めてみようかと思うようになりました。店の女将である妻にもよくそんな話をしています。
ところが、ずっと「天ぷら圓堂」をどうやって盛り上げていこうかと常に店のことばかり考えて生きてきたので、引退して仕事を辞めた後、何をしたらいいのか、自分は何をしたいのかまったくわかりません。
時々、妻と少し遠出をして、知らない店に入ったりすることがあっても、「あっ、この店のあれ、ウチの店にも使えそうやな。写真に撮っておいて」と妻に言ったりして、「あんた、終活するいうて、またお店のこと考えてる」と呆れられています。
私の心の中では、そろそろ自分の引き際を考えなければという気持ちと、まだまだ自分で商売を続けたいという思いの両方があり、その矛盾を感じながら、どうするのが「天ぷら圓堂」にとって良いのかは、考えあぐねているところです。
年齢を重ねてだんだん体の無理がきかなくなってきているのを感じつつも、お店のこと、従業員のこと、まだまだ心配なことはたくさんあります。思いきって私が引退しても、私の代役になる人もいません。誰かに継いでもらうにしても、娘と息子がいますが、心配なことが多いです。考えることがたくさんありすぎて、まだ自分の中で答えが見えません。
私の好きな歴史の世界では、「終わりがない帝国」というのはこれまでありませんでした。終わりのない政党も、終わりのない国もありません。「諸行無常の響きあり」という言葉の通り、この世のすべての現象は絶えず変化していきます。
私自身も、まだまだできるという気持ちはあっても、体は年々無理がきかなくなってきています。そのことを実感するたびに、「いつまでこうして仕事を続けられるだろう」と焦りを感じます。
そう思いつつも、私は頭の中で常にお店のことを考え、スマホのメモにはTODOリストがぎっしり書き込まれています。自分がこれまでやってきたことが実を結び、私が店にずっと張りつかなくても店が回るようになってきたおかげで、いろいろなことを自由に考えられるようになりました。
