ミスマッチ③適性が分からないまま、なんとなくで就活
大学3年生になると、否が応でも就職活動がスタートします。周囲の雰囲気に急かされるように、将来のキャリアプランどころか自分が何に向いているか、何がしたいのか分からないままなんとなく就職活動を進めてしまうと、その結果入社後のミスマッチが生まれ、3年以内に退職してしまうという状況に陥ってしまいます。
学生たちの多くは自分自身の適性よりも、「初任給はいくらか」「残業はどれくらいか」「休日出勤はあるかどうか」に関心をおきがちです。
中には確たる理由を持って「この企業に入社したい」と内定を勝ち取る人もいますが、大多数の人は適性よりも、働くうえでの条件を優先したり、内定獲得自体を目的にしたりしてしまいます。自分に合っているのはどんな会社か、何をするのが自分に向いているか分からない、その結果、就職活動が「数撃てば当たる」になり、自分に合わない企業を選択してしまうのです。
こうした風潮に拍車をかけているのが、「転職のしやすさ」です。
近年ではさまざまな転職エージェントが「第二新卒」や「若手人材の転職」を掲げて転職を斡旋しています。転職はとてもカジュアルなものだと印象づけるCMも増え、「合わなければ転職すればいい」と気軽に考える人が増えているように感じられます。
「石の上にも3年」をかたくなに守る必要はありませんし、私自身転職によって成功していることから、転職そのものを否定するつもりはありません。
しかし、「自分に合わないから」と逃げるように転職を繰り返すだけでは、いつまでも自分に合った会社に出会うことはできません。転職を経験して感じたのは、転職は自分を成長させるための手段であるべきだということです。
「その会社がイヤだから辞める」「なんとなく人間関係がうまくいかないから辞める」といったネガティブな理由ではなく、「キャリアアップのため」「次の目標に向かうため」といったポジティブな理由で前に進めるのであれば、その転職は成功に近づくと思います。
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