ミスマッチ①とりあえず大手を選ぶ
就活における企業選びの傾向として多いのが、大手志向です。
株式会社マイナビが1979年卒より毎年実施している「マイナビ2025年卒大学生就職意識調査」によると、2025年卒大学生の企業志向(大手志向と中堅・中小志向)として、大手企業志向(「絶対に大手企業がよい」と「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の回答の合計) は53.7%(前年比4.8ポイント増)となり、2022年卒以来3年ぶりに半数を超えています。
同じ調査で「企業を選択する場合にどのような企業がよいか」と聞いたところ、「安定している会社」が全体の半数近くの49.9%を占め、トップとなっています。
大企業は初任給の高さがたびたび話題となったり、コンプライアンスを遵守しているイメージを持たれたりするため、安定志向や給与の高さを優先する人から選ばれやすい傾向があります。しかし、大企業でもコンプライアンスを遵守できていない会社もあれば、中堅・中小企業でもいわゆるホワイト企業といわれる会社はたくさんあります。
大企業だから「安定しているだろう」「コンプライアンスを遵守しているだろう」と安易に決めてしまうと、入社後に「思っていたより残業が多い」などのミスマッチが生じてしまう可能性があります。
また、長年の歴史を持つ会社でも、市場動向や社会情勢によっては「絶対に安泰」とは言い切れません。デジタル化の波に乗り遅れてしまったり、時代のニーズをうまくつかめなかったりすれば、どんな企業にも一定のリスクがあることを認識しておく必要があります。

