夫婦生活の不満は、誰にでも少なからずあるもの。けれど「食費が高すぎる」「自分の分まで食べ尽くされる」といった日常の小さな不満が、やがて大きな溝となってしまうこともあります。埼玉県で暮らす白井彩夏さん(仮名・39歳)は、3年前に結婚した夫の“食い尽くし癖”や、話し合いに向き合わない態度に疲れ、離婚を考えるようになりました。お盆の帰省で見えた夫の家庭環境や、積み重なる日々の違和感……。ここからは、彩夏さんがどのように気持ちを整理し、離婚を決意するに至ったのか、その経緯を見ていきましょう。

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もしかして、うちの夫って食い尽くし系?

白井彩夏さん(39歳・仮名)は夫(39歳)と埼玉県で暮らしています。夫とは白井さんが新卒で入社した企業の同期で、元同期の結婚式で再会したことで交際を開始。3年前に結婚しましたが、最近彩夏さんは離婚を考えています。

 

夫は元野球部で体格もよく、今でも休日には友人たちと野球を楽しんでいます。彩夏さんも休日は友人に会ったり趣味の時間を持ったりして過ごしています。

 

都内で働き、忙しい毎日を送っている彩夏さんですが、料理好きなこともあって食事作りは彩夏さんが担当しています。リモートワークの日もあるので、食事作り自体はそれほど負担には感じていなかったのですが、食費が異様にかかるという問題がありました。


夫は出されたものをすべて食べ尽くす、いわゆる「食い尽くし系」です。休日の朝にパンケーキを1人4枚ずつ焼いたときも、気づけば残り1枚。「あれ? 私、結構焼いたと思ったけれど、勘違いしてた?」と思うほどでした。

 

結婚当初は「元野球部だし、こんなものかな」「男の人は食べる量が違うな」と呑気に構えていましたが、物価高もあって食費は増える一方。さすがに家計への負担を強く感じるようになりました。そんなとき、ネットで「食い尽くし系夫」についての記事を目にし、「あ、うちの夫だ」と思ったといいます。

 

夫の食べ過ぎ防止のため、これまで大皿に盛っていた料理を1人分ずつ分けて出してみましたが、気づけば自分の皿からコロッケが1個消えていたり、とんかつが3切れ減っていたり。問いただしても夫は「え? そう? 減ってる?」とシラを切ります。彩夏さんは「食べたいなら食べたって言えばいいのに、やり方が見苦しい」と感じるようになりました。そして「子どもができたらどうなるんだろう」と考えると、恐ろしくなったといいます。

 

実はこれまでも、食費の高さや食べ方について夫に何度か伝えたことがありました。「家計が厳しいから、もう少し自分の分だけ食べて」「せめて私の分は残してほしい」と具体的にお願いしたこともあります。しかし夫は「そんなに気にしなくてもいいじゃん」「食べ物は残したらもったいないだろ」と取り合わず、真剣に話そうとしても冗談めかして流すだけ。何度か話し合いを試みた結果、彩夏さんは「この人には何を言っても無駄だ」と悟ったといいます。

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