「フィリピン経済」に忍び寄る矛盾…〈銀行貸出〉は急拡大、なぜ〈外国人投資家〉は逃げるのか

8月11日週「最新・フィリピン」ニュース

「フィリピン経済」に忍び寄る矛盾…〈銀行貸出〉は急拡大、なぜ〈外国人投資家〉は逃げるのか
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクター・家村均氏が、現地から最新状況を解説するフィリピンレポート。フィリピン国内の銀行貸出は4か月ぶりの高い伸びを記録し、経済の底堅さを示しています。しかしその裏で、外国人投資家の資金流出は止まらず、年初からの流出額はすでに2024年通年を上回る事態に。国内経済の活況と、それに逆行する海外からの評価。この「矛盾」した市場の背景には何があるのか。最新のデータを基に、その構造を読み解きます。

テクノロジー導入の壁、コスト問題をどう乗り越えるか?

これらの動向から読み取れるのは、銀行セクターのBPI、BDO、MBTといった銘柄が継続して売却される一方で、大手複合企業のGT CapitalやJG Summitには資金が流入していることです。また、通信分野や再生可能エネルギーのAC Energyは全体的に売却傾向が続いています。

 

銀行貸出の活発化は、国内経済の底堅さを示す明るい材料です。しかし、外国人投資家は慎重な姿勢を崩しておらず、フィリピン市場からの資金流出超過が継続しています。このギャップの背景には、不動産市場における供給過剰や高空室率といった構造的な課題、通信や再生可能エネルギーといった特定セクターへの懸念が影響していると考えられます。

 

これらの動向を踏まえ、個人投資家は市場の資金の流れを冷静に分析し、買いが優勢なセクターや銘柄(複合企業、消費財など)に注目する一方、売りが先行する銀行や通信、特定の不動産といった分野のリスクについても十分に認識しておくことが重要です。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。
※※本記事は、フィリピンの証券会社・ABキャピタル証券の2025年8月6日付レポート「The Opening Bell」から抜粋、要約し、筆者のコメントを加えて作成しました。

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