(※写真はイメージです/PIXTA)

「高齢者の生活破綻」は、もはや遠い世界の出来事ではありません。特に近年、都心に高額な不動産を所有しながらも、手元の資金が底をつき、生活に困窮する「不動産貧困」に陥るケースが増えています。特に、管理費や修繕積立金など高額な維持費がかかるタワーマンションでは、そのリスクがより顕著です。一見すると裕福に見える彼らが、なぜこのような状況に追い込まれるのか。本記事では、オフィスツクル代表の内田英子氏がAさんの事例とともに、老後の持ち家リスクについて解説します。

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大切なのは「いかに守るか」という視点

Aさんのように、見た目には裕福でも、生活の土台が不安定なケースでは、かえって支援の手が届きにくくなってしまう可能性があります。

 

人生の晩年における安心を左右するのは、どれだけ周囲の手を借りやすい環境にいられるかどうか、です。そのために重要なことは、自身が晩年にどのようなタイミングでどのような人から手を借りたいのかというライフプランであり、それをかたちにできることです。持ち家を維持することにとらわれず、「自分の暮らしをいかに守るか」という視点で考えることが、大切なのではないでしょうか。

 

〈参考〉

※1 総務省統計局 マンション総合調査

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00600890&tstat=000001077995&cycle=0&tclass1=000001219040&tclass2val=0

 

※2 国土交通省 管理計画認定制度のあり方について
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001706962.pdf

 

 

内田 英子

FPオフィスツクル代表

ファイナンシャルプランナー

 

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