富裕層にも、富裕層を目指す人にも読んでほしい
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「やはり孫は神童だった」
73歳の斉藤一雄さん(仮名)。かつては堅実な企業戦士でした。メーカーで営業一筋、定年後は毎月20万円の年金と少しの貯金で、同い年の妻と慎ましく暮らしていました。
そんな一雄さんの暮らしに大きな喜びが舞い込んだのは2年前。ひとり息子夫婦の長男である孫・翔太くん(仮名)が、東京都内でもトップクラスの私立中高一貫校に合格したのです。
翔太くんの学習能力が高いことに最初に気が付いたのは一雄さんです(と、一雄さんは思っています)。翔太くんが2歳のときに5歳児向けの早期教育の本を渡したところ、スラスラと解いてしまったのです。「この子は神童だ」と、一雄さんは息子夫婦に私立学校の受験を強く勧めました。その気になった息子夫婦も、翔太くんを合格させるため勉強を手伝います。
そして今回、見事期待に応えた翔太くん。将来は東大か海外の名門かと、一雄さんは胸の高鳴りが止まりません。
一雄さんは孫の努力を称え、合格祝いとして10万円を包み、合格発表当日には近所の寿司屋でささやかな祝宴を開きました。知り合いという知り合いすべてに電話して自慢。そして、入学式。制服、教材、通学定期券……。細かい出費の数々を補うために、お祝いの気持ちを込めて一雄さんは預金を取り崩しました。しかし、進学から1年が経ったころ、息子夫婦の様子に変化が……。
息子夫婦の手取り年収は600万円
「想像以上にお金がかかる」「塾に通わせたいけど、無理かも……」授業料だけで年間100万円前後、加えて教材費や行事費、さらには塾代も含めると、2年間で優に300万円を超える出費。可処分所得が年間600万円程度の息子夫婦には厳しい金額で、手元の預金もほとんど底を尽いた状態でした。
息子夫婦に泣きつかれ、斉藤さん夫婦はそんな状況を助けるために援助することに。しかし自身の資産の減るスピードは加速し、多大な不安を感じました。
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