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PERが10倍より低いと割安に見えるものの…
逆に、PERが10倍を下回るほど低い場合は一見割安に見えますが、「なぜ市場はその企業の将来性をこれほどまでに低く評価しているのか」を確認する必要があるでしょう。
そもそも業界全体が衰退期にあるのか、経営陣が投資家から信頼されていないのか、あるいは、市場がその企業の成長性にまったく期待していないのか……。PERが低い理由を調べ、「市場が誤って低く評価しているだけ」という明確な根拠が見つからないかぎり、安易に飛びつくべきではありません。
割安だからと安易に飛びつくと、価値の下落が続く「バリュー・トラップ」に陥り、思わぬ損失を被ることになりかねません。
重要なのはPERの数値そのものだけでなく、その企業の成長率とのバランスです。Amazon のような例外的なケースもありますし、急成長中のベンチャー企業であれば、PERが50倍、100倍であっても、将来の成長性によっては、十分に正当化されることもあります。
一方、成熟した産業で、安定した経営を続けている企業であれば、PERは20 倍程度に収まっているほうが安心感があります。そういう意味では「安定性」と「成長性」を兼ね備えた優良企業であるにもかかわらず、PERが市場平均より低い企業は、大きな「伸びしろ」があると言えるでしょう。
もちろん、ROE(自己資本利益率)やFCF(フリーキャッシュフロー)など、企業の財務状況や収益性、成長性を測る指標は数多く存在します。しかし、最初からそれらすべてを追いかけても、情報過多で混乱してしまうだけでしょう。
また、いくら詳細な分析を行ったところで、未来を正確に予測することは誰にもできません。私自身、投資判断の際に、そこまで細かい数字をチェックしているわけではありません。
このように、ごく基本的な数字を確認するだけでも、倒産リスクの高い「地雷」企業や、将来性に見合わない割高な企業をある程度避けることができるのです。
中島 聡
エンジニア・起業家・投資家
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