愛の証「ハリー・ウィンストンの婚約指輪」が発端…結婚25年目、50歳夫婦が税務調査で「多額の追徴課税」に泣いたワケ【税理士が解説】

愛の証「ハリー・ウィンストンの婚約指輪」が発端…結婚25年目、50歳夫婦が税務調査で「多額の追徴課税」に泣いたワケ【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

夫婦間でお金や物のやり取りをする際、贈与税のことを気にしていない人も多くいるようです。しかし、車や指輪など高額なプレゼントをするときには夫婦間でも注意が必要です。本記事ではAさんの事例とともに、夫婦間での贈与における注意点について、木戸真智子税理士が解説します。※プライバシーのため、実際の事例内容を一部改変しています。

妻が目を輝かせていたブランド

しかしAさんは宝飾品に疎く、なにをプレゼントしたらいいのかわかりません。ネットで情報を集めるなか、あるブランドに目が留まります。そしてちょうど先日、家族で長女の就職祝いの際にホテルで食事をした帰りの出来事を思い出します。通りがかりにジュエリーショップに立ち寄ったのです。

 

大変人気で憧れのブランドであるらしく、Bさんと長女は店内でいろいろと見て回っていました。「こういうのを一つ持っていると、社会人は使い勝手がいいんじゃない?」とBさん。「何年か勤めたらご褒美にボーナスで奮発して買おうかな」「ママはこれが似合いそう」と長女。試しにつけさせてもらったり、店員から別のジュエリーの紹介を受けたり。二人は目を輝かせて楽しそうに見ていました。

 

買うならあのお店だと、早速、Aさんは足を運びました。そこはハリー・ウィンストン。価格帯もやはり思っていた以上のものでした。婚約指輪を見せてもらうと安価なものでも140万円台からと、さすがにAさんも少しためらいました。しかし、結婚25周年なのだからと意を決します。

 

サプライズか、間違いのないものか…店頭での葛藤

店員に相談したところ、サイズの問題があるうえ、種類がとても豊富とのこと。慣れないAさんにとって指輪を選ぶことは非常に難関でした。

 

Aさんはとても悩みました。本当はサプライズして喜ばせたいところだけれど、いざBさんがプレゼントを開けて、気に入らないデザインだったり、そもそもサイズが合わなかったりすることを考えたら、非常に気まずく残念だとも思いました。そして、高額なだけにBさんもちょっとデザインが気に入らなくてもいえないのではないかとも……。

 

店員さんからのアドバイスもあり、Bさんと一緒に来店をすることにします。Bさんはもちろん喜んでくれたものの、本当にいいの?と戸惑ってもいました。しかし、来店の日をすごく楽しみにしていてくれました。

 

そしていざ来店の日、Bさんと一緒に選ぶと、やはり前回Aさんが見ていたものとは違うデザインを好んでいたことがわかります。店員さんのアドバイスどおりに一緒に選ぶことにしてよかったと思いました。

 

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