25年越しの約束…婚約指輪のプレゼントに“追徴課税”
Aさん(50歳)は都内で会社を経営しています。妻のBさんとは今年で結婚25周年、銀婚式を迎えます。同じくして、会社も10周年を迎える記念すべき年となりました。
Aさんの会社も起業してからこれまで紆余曲折ありました。いま、安定して経営ができているのは妻の支えがあったからこそだと、Aさんは改めて振り返ります。会社で直接なにか仕事をしてもらったというわけではないのですが、精神的な支えになってくれていたことは確かでした。脱サラして起業するまでも、さまざまな不安もあり、そしてお金もなく、どうにかやってきたなかで、生活が大変な時期もありました。それでも泣き言をいわず、Aさんを信じて励ましてくれていた妻です。
50歳になり、金銭面も時間も余裕ができてきて、また子供二人も大学生と社会人になったので、夫婦の時間も持てるようになっていました。そこでAさんは結婚25周年、そして会社10周年の記念に妻にプレゼントを贈りたいと思いました。なにを贈ろうかと考えて振り返っていると、プロポーズのときに婚約指輪を渡せていなかったことを思い出しました。
あのころはお互い25歳、会社員3年目でまだお給料も少ない時期でした。妻とは大学生のころからの付き合いなので、結婚したいという話はずっと前からあり、お金はなくとも二人の気持ちとしてはちょうどいいタイミング。結婚後の生活や結婚式、新婚旅行などの工面を考えると、どうしても婚約指輪の用意ができませんでした。Bさんも結婚指輪があるからいいよといってくれたので、円満に結婚を進めることができました。
残念ながらいまは用意できないけれど、婚約指輪はいつかプレゼントするから、と約束したことを思い出したのです。
いまこそ、その約束を果たすときではないかと思いました。