(※画像はイメージです/PIXTA)

エンタメ社会学者の中山淳雄氏は「乳幼児市場において、アンパンマンはディズニーをも超える最強キャラクター」と指摘しています。実際、「キャラクターデータバンク調査2021」によると、アンパンマンは0〜2歳で高い支持を得ており、特に「3歳までは必ずアンパンマン」という不動の地位を築いています。国内のアンパンマンビジネス規模は年間1,500億円で、玩具メーカーのバンダイや「アンパンマンこどもミュージアム」がその成長を支えています。柳瀬博一の著書『アンパンマンと日本人』(新潮社)より、一部抜粋して解説します。

アンパンマンビジネスを支えるミュージアム事業

現在、玩具と並んでアンパンマンビジネスを支えるのが、ミュージアム事業です。1996年にやなせたかしが故郷の高知県香美市にやなせたかし記念館を開業したのがアンパンマンミュージアムの源流です。高知市内から自動車で1時間弱かかる山間の川辺にありますが、開業当初50日間で来客数が10万人を突破し、今では高知県の重要な観光名所になっています。

 

全国5ヵ所にアンパンマンこどもミュージアムを展開しているのが株式会社ACM(アンパンマンチルドレンズミュージアム)です。2007年に横浜、2010年に名古屋、2011年に仙台、2013年に神戸、2014年に福岡でミュージアムがオープンし、いずれも年間数十万単位の集客があります。横浜のミュージアムは初年度に年間集客数が100万人を突破しました。神戸も開業10年あまりで累計集客数が600万人を突破、東日本大震災直後にオープンした仙台も開業12年で400万人を超えています。中山氏の試算でも、コロナ禍以降、最も伸びているのがミュージアムのビジネスだそうです。2023年度は43億7,200万円を売り上げました。年間集客数は合計300万人を超えるときもあります。

 

2014年8月にYahoo!ニュース「THE PAGE」の取材に答えたACMの渡辺一彦社長(当時)によれば、「アンパンマンの人気は根強く、この30年近くアンパンマングッズ市場1,500億円を下回ったことがない」とのこと。中山氏が指摘するように、国内アンパンマン経済圏の規模は年間1,500億円プラスαというのが妥当な数字のようです。

 

柳瀬博一
東京科学大学教授

※本連載は柳瀬博一の著書『アンパンマンと日本人』(新潮社)より一部を抜粋・再編集したものです。

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