(※画像はイメージです/PIXTA)

現在、建設現場の技術者不足が問題となっています。さらには報告書の作成が技術者に大きな負担をかけています。AI技術の導入により、解消することはできるでしょうか。角田賢明の著書『改訂版 老朽化対策の決定版 構造物耐久性調査読本』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部抜粋・再編集し、詳しく解説します。

報告書の作成を支援してくれる「タテログ」がもたらす変化

現場調査だけではなく内勤の報告書の作成というところまで全過程で効率化が図られる必要があります。橋梁の点検は、2014年に公布された道路法施行規制改正により、5年に1回の定期点検が義務付けられました。

 

しかし、調査に関わる人員は増えないので1人あたりの担当量が増加しています。

 

また、財政難により地方自治体の予算が限られているので点検効率を高めることが求められているのです。

 

そこで私たちが開発したのが「タテログ」です。これは橋の点検報告書の作成を支援してくれるサービスで、国土交通省が新技術の活用のために情報の共有および提供を目的として整備したデータベースシステム「NETIS(新技術情報提供システム)」にも登録されています。

 

橋の点検報告書の作成は非常に大変な作業です。なぜなら、損傷の記入をはじめとして前回報告した箇所の内容や大量の写真など、入力する項目が非常に多いのです。

 

さらに、その報告書のフォーマットが地方自治体によって異なることも問題を大きくしています。簡単な文字の修正であってもそれらを複数のシートに反映させなければならず、簡単なものではありません。

 

記録漏れや記入事項に不整合がないか、かなりの集中力を維持して確認しなくてはならないのです。

 

例えば、橋を構成する部材には位置を特定するための番号が割り振られます。これは大きい橋だと数百から数千にも及ぶことがあり、これを漏れや重複なしに振り分けなければならないのです。

 

これだけ大変な作業であるのにもかかわらず、現場ではほとんど手作業で報告書の作成が進められています。

 

これらをIT化するのが「タテログ」です。タテログは報告書における作成、修正、確認がクラウド上で簡単にできるソフトウェアで、1例として今まで10時間かかっていた報告書が3時間で作成できるようになりました。熟練の作業者だけでなく、比較的経験の少ない人材で対応できることも大きな利点です。

 

 

角田賢明

株式会社ジャスト

代表取締役社長

※本連載は、角田賢明氏の著書『改訂版 老朽化対策の決定版 構造物耐久性調査読本』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・編集したものです。

改訂版 老朽化対策の決定版 構造物耐久性調査読本

改訂版 老朽化対策の決定版 構造物耐久性調査読本

角田賢明

幻冬舎メディアコンサルティング

高度経済成長期に建設された多くの構造物が築50~70年を迎え、耐用年数の限界に直面するなか、その対策は喫緊の課題となっています。特に橋梁やトンネル、官公庁施設などの社会インフラの老朽化は、我々の生活にも直結すること…

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