人生が大きく変わった「通帳の1億円」…有頂天で早期退職した55歳元地方銀行員、たった一つの「選択ミス」で5年後。家族みんな打ちひしがれたワケ【FPが解説】

人生が大きく変わった「通帳の1億円」…有頂天で早期退職した55歳元地方銀行員、たった一つの「選択ミス」で5年後。家族みんな打ちひしがれたワケ【FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

思いがけないタイミングで大金を手にしたら、どうするでしょうか。努力せずに手に入れた資産は消えていくのも早いようです。本記事では田代浩二さん(仮名)の事例とともに、波多FP事務所の代表ファイナンシャルプランナー・波多勇気氏が、お金の使い方の重要性について解説します。※プライバシー保護の観点から、相談者の個人情報および相談内容を一部変更しています。

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“苦労せず得たお金”だからこそ、計画が必要

田代さんのケースからみえてくるのは、「金額の大小ではなく、資金の使い方次第で未来が変わる」という事実です。

 

資産を受け取った直後にまずやるべきだったのは、「退職後のキャッシュフローを可視化すること」でした。つまり、何歳でいくら必要になり、どのタイミングで資産が減っていくかをライフプラン上で確認しておくことです。

 

また、仕事を辞めずに「セミリタイア」という選択肢を取ることも可能だったでしょう。たとえば、週3勤務やフリーランスとしての働き方を取り入れることで、資産の減少スピードを抑えることができます。

 

田代さん自身も、「もう少し計画的に使っていれば、いまごろまだ安心できる老後を過ごせていたかもしれません」と後悔しています。

 

田代さんのご実家はいわゆる地主です。これほど大きな資産をしっかりと子へ承継するのには、父親の並の努力ではなかったでしょう。田代さんは「兄のほうがいい思いをしていた」といっていましたが、多額の資産を守り続けることは容易なことではありません。新たな当主となった兄もこの先が大変に思われます。資産を相続したとき、父親のメッセージをはき違えずに、浩二さんも資産を守ることの意味を適切に考えることができていたら、いまとは結果が大きく違ったことでしょう。

 

いま彼は、60歳にして再就職を目指していますが、再就職市場は決して甘くありません。ましてや、ブランクが5年もあるとなると、選べる仕事は限られてしまいます。

 

「お金があるから自由になれる」と思いがちですが、本当の自由とは「経済的に持続可能な状態」を意味します。資産を手に入れたときこそ、「長期視点での資産管理」が必要です。苦労して得たお金でも、棚ぼたのように入ったお金でも、その価値に違いはありません。

 

資産形成は単なる貯蓄ではなく、「使い方」こそが最も大切なのです。

 

 

波多 勇気

波多FP事務所

代表ファイナンシャルプランナー

 

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※プライバシーのため、実際の事例内容を一部改変しています。

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