最初の声かけはシンプルに
部下が仕事上の人間関係で悩むとなると、その対象となるのはもっぱら上司なのではないかという気もしますが、ほかにも先輩との関係、同期との関係、取引先との関係で悩むケースもあるでしょう。
「じつは、あの人とトラブルがあって……」 と、部下のほうから相談を持ちかけてくれればいいのですが、それは上司であるあなたと部下の関係が良好でない限りはあまり期待できません。
関心を持って部下を見ていれば、「最近どうもおかしいな」と勘づくこともあるでしょうが、だからといって、「今、○○さんともめてるでしょう」「最近、うまくいってないみたいじゃないか」などとダイレクトに切り込むのも考えものです。
「なぜ知っているのか」「どこからその話を聞いたのか」などと、かえって部下が警戒を強めることになりかねません。それにそもそも、部下が抱える悩みに気づけないケースのほうが、ずっと多いでしょう。
では、部下が上司に悩みを相談しやすくなる「いい質問」とはどんなものか。
ありきたりに思うかもしれませんが、「最近どう?」というシンプルなひと言が1番です。ほかにも「最近、うまくいってる?」「今、どんな感じ?」といったように、あえて抽象的に、範囲を限定せず、深刻になりすぎない質問で、探りを入れてみましょう。
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そんなのでいいの? と思うかもしれません。 そんなのでいいのです。大切なのは、「いや、じつは同僚とうまくいってなくて……」と、部下が悩みを話しやすくなるような”きっかけ“を作り出すことです。
「話してもらう」のが解決の第1歩。部下から悩みを告白してもらわないことには、次の手を打てませんよね。 ただ、この質問が「いい質問」となりえるためには、「この上司になら悩みを聞いてもらえる」と、部下からある程度の信頼をすでに得ていることが条件といえます。
逆にいえば、「最近どう?」というひと言によって悩みを打ち明けてもらえたなら、部下とのいい関係性が築けていると考えてもいいでしょう。
