(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢化が進み、介護を必要とする人が増えつづけています。必然的に介護に携わる人も増えており、現役世代にとって「仕事と介護の両立」は大きな課題といえるでしょう。両立が難しい場合には、親を介護施設に入れるという選択肢も視野に入りますが、その選択が後に大きな後悔へと変わることも……。本記事では、佐原さん(仮名)の事例とともに親の介護において考えるべきポイントについて、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が解説します。

 富裕層にも、富裕層を目指す人にも読んでほしい 
 〈ゴールドオンライン新書〉が登場! 

母の在宅介護に限界を感じ、介護施設へ

佐原由美さん(仮名/51歳)は、数年前から母親の和子さん(仮名/80歳)の面倒をみながら働く日々を送っていました。和子さんは軽度の認知症になっており、由美さんが自宅で世話をしているのです。自宅で和子さんと一緒に暮らすことについて、共働きの夫も理解を示していました。そんな日々が続くなか、由美さんの頭を悩ませる変化が起こります。

 

近ごろの和子さんは足腰が弱り、転倒することも増えてきました。夜中に起きだして徘徊することもあります。仕事で疲れて帰ってくる由美さんは、日を追うごとに仕事と母の世話の両立に限界を感じるように。在宅介護サービスやデイサービスも利用していますが、朝は出勤時間を少し遅らせて見送りし、夕方も早めに帰宅して出迎えるなど、由美さんの負担は大きく、日に日に疲弊していきます。

 

仕事を辞めて介護に専念することも頭をよぎったのですが、子供たちの学費も支払わなければならず、自身の老後資金を貯めることもできていません。いますぐ仕事を辞めることは現実的に難しい状況です。

 

そんなとき、ケアマネージャーから「施設入所を考えてみては?」と提案されました。そのときは、介護施設は暗く、死を待つ場所というイメージがあり、「母がかわいそう」と強い抵抗がありました。

 

しかし、母に対して段々辛くあたるようになっていた自分の精神状態と、実の娘からそんな扱いを受ける母自身のことを思い、まずは母が安心して暮らせる環境を整えることこそ最善だという結論に至ります。

 

そうして、由美さんは母の年金月額15万円程度で賄える老人ホームを探しだし、母の入所を決めたのでした。

 

注目のセミナー情報

【資産運用】4月12日(土)開催
毎年8%以上の値上がり実績と実物資産の安心感
「アーガイル産ピンクダイヤモンド投資」の魅力

 

​​【資産運用】4月16日(水)開催
富裕層のための資産戦略・完全版!
「相続」「介護」対策まで徹底網羅
生涯キャッシュフローを最大化する方法

 富裕層にも、富裕層を目指す人にも読んでほしい 
 〈ゴールドオンライン新書〉が登場! 

次ページ母が施設で最も苦に感じたこと

※プライバシー保護の観点から、相談者の個人情報および相談内容を一部変更しています。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録