(※写真はイメージです/PIXTA)

クレーム処理の場面では、対応の仕方ひとつで信頼を得ることも失うこともあります。とくにやってしまいがちな“ある対応”が、相手の怒りを悪化させてしまうことも…プレゼンス・コンサルタントの丸山ゆ利絵氏の著書『一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方』(日本実業出版社)より、詳しく解説します。

クレームなどネガティブな初対面のポイント

通常の出会いではなく、クレーム処理の担当となって、先方と初めて会うケースがあるかもしれません。その場合は悪い印象からのスタートで、信頼を得ることは無理そうですが、取り組み方しだいでは、あらためて信頼を得る道は残されています。

 

最初に確認しておきたいのは、現担当者にクレームの原因がないことはわかっていても、もし相手がすでに怒りや嫌悪などネガティブな感情を抱えていれば、そのホコ先はやはり現担当者だということです。この段階で最もダメな行為は、言い訳や弁解です。

 

たとえば、前任者も悪意はなかった、たまたまだった、などの説明は相手のネガティブな感情の解消には何ら役に立たず、かえって火に油を注ぐ行為です。それは責任を感じていないことを相手に伝える行為だからです。

 

また、前任者や自分がいる企業のいたずらな批判も厳禁です。その企業の一員という立場で来ながら、その企業や仲間に対する批判をするのは、立場を理解しない無責任さを感じさせるからです。

 

まず集中すべきは、ネガティブ感情の緩和です。そのため、真摯な姿勢で真剣に謝罪すること、それが言葉だけでなく態度でも伝わるようにすることです。言葉以外でも謝罪の気持ちが伝わるようにしないと、信頼は簡単に取り戻せません。

 

そのうえで、「私がこれから担当させていただきます」と明確に自分がその問題に責任を持つことを宣言することです。問題の解決までどう進めていきたいかを、相手のコンセンサスを得ながら一緒に考える姿勢を見せてください。寄り添い、共感する姿勢が、相手に安心や解決までの希望を感じさせます。

 

同時に重要となるのはヒアリングです。引き継いだ伝聞の報告ではなく、事実を冷静に把握しておくことです。そうでなければ解決策は提示できません。

 

私の体験ですが、このようにすると、相手は手ごたえを感じ、かえって強い信頼を寄せてもらえることが往々にしてあります。

 

POINT

クレームには責任感を示し真摯に対応することでかえって信頼される

 

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※本連載は、丸山ゆ利絵氏の著書『一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方

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丸山 ゆ利絵

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