「利便性が高く、広くて静かな家」を求める顧客にはどう対応する?分譲セールスに求められる「分譲セールスリテラシー」とは?

「利便性が高く、広くて静かな家」を求める顧客にはどう対応する?分譲セールスに求められる「分譲セールスリテラシー」とは?
(※写真はイメージです/PIXTA)

顧客にとって「よい物件」を紹介することができれば購入に一歩近づきます。しかし本当によい物件とはなにでしょうか?顧客の予算や条件を正確に把握し、物件を絞り込んでいくことは簡単ではありません。本稿では、「株式会社戸建分譲総研」代表取締役・奥村友裕氏の著書『分譲住宅ブランディング戦略』(幻冬舎メディアコンサルティング)より、実際に顧客の住宅を選定していく過程について詳しく解説します。

比較検討している顧客の立場に立つ

分譲住宅の場合、初回の接客ですぐ購入に至るということはほとんどありません。即決することもあるという印象を持つかもしれませんが、即決したように見える顧客は水面下で多くの比較検討を済ませているのです。

 

顧客の立場で考えてみれば、一生に一度の高額な買い物をたった一回で決められるわけがありません。だからこそ、1回目は条件や予算の整理、顧客に住宅に関する知識をつけてもらうことに注力し、ある程度知識をつけてもらってから2回目、3回目で住宅を紹介するくらいの進め方で良いのです。

 

また、1回目でじっくり顧客と話し合うことによって、セールスとの間に信頼関係も生まれます。この信頼関係を基盤にできるからこそ、スムーズな家探しが実現するのです。

 

顧客が他の住宅会社で複数の物件を内見しすぎて、住宅を決めきれず「買えないルート」に迷い込みそうになっていたら、セールスが軌道修正してあげる必要があります。正しい住宅購入までの道筋を示しながら、次の約束を取り付けて、きちんと住宅を決め切ることができるルートへ戻してあげます。

 

顧客に予算以上の物件をあちらこちらと見せすぎてしまうと、少しでもランクが低い物件を見たときに驚きがなくなり、テンションが上がらなくなってしまいます。テンションが上がらなくなるということは、顧客自身の所有欲を刺激できないということになります。

 

良い物件には所有欲が湧くものです。しかし、あまりにも多く見すぎると食傷状態になってしまいます。今までより良い物件、良い立地を求めてしまうのです。かといって良い物件は予算オーバーで手が出ません。そんな状態の顧客が、予算内に収まる住宅を妥協して買ったとしても、すてきな購買体験にはなりません。

 

また、予算オーバーの物件を無理やり顧客に買わせても、ローン返済の段階で顧客の首を絞めることにつながり、最終的に企業への印象は劣悪になります。どちらに転んでもプラスにはなりません。

 

そうならないよう、一定の筋道で物件を案内し、気持ちよく購入してもらうことが肝心なのです。セールスには、顧客の立場に立ち、適切な住宅選びをサポートする役割が求められているのです。

 

※本連載は、奥村友裕氏による書籍『分譲住宅ブランディング戦略』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

分譲住宅ブランディング戦略

分譲住宅ブランディング戦略

奥村 友裕

幻冬舎メディアコンサルティング

デザイン力・営業力・マーケティング力を身に付け 大手メーカーに負けない独自ブランドを確立する! 我が国の新設住宅着工戸数は、1991年度の167万戸をピークに下降の一途をたどり、2022年度には86万戸に減少し、2040年度…

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