かつてサラリーマンの夢だった「注文住宅」の人気は半減…大手ハウスメーカーまでも本格参入する「分譲住宅」が好評の背景

かつてサラリーマンの夢だった「注文住宅」の人気は半減…大手ハウスメーカーまでも本格参入する「分譲住宅」が好評の背景
(※写真はイメージです/PIXTA)

昭和から平成にかけて一戸建てのマイホームを建てることがサラリーマンの夢だったこともあり「注文住宅」が人気でした。しかし、2014年より「分譲住宅」が注文住宅の着工戸数を追い抜きました。この流行を見越して、大手ハウスメーカーも分譲住宅に本格参入しつつあります。「株式会社戸建分譲総研」代表取締役・奥村友裕氏の著書『分譲住宅ブランディング戦略』(幻冬舎メディアコンサルティング)より、ライフスタイルに合わせてデザインできる注文住宅よりも分譲住宅が人気となった背景について、詳しく解説します。

パワービルダーの価格破壊のすごさ

A型でもB型でもない、第3の販売スタイルがC型です。

 

このC型は大量生産・供給をおこなう大手および新興ハウスメーカーのやり方です。これらの企業の登場が、分譲住宅業界を揺るがすものとなりました。

 

特に有名なのがI社とO社ですが、彼らは業界内でパワービルダーと呼ばれ、スケールメリットによる建材の大量仕入れに加え、各工程を自社で請け負うワンストップ体制や広告宣伝費等を最小限に抑える努力、経営管理の徹底によって、コストパフォーマンスの高い物件を供給しています。

 

パワービルダーは、とにかく低コストとスピードを重視しています。彼らは資金力があるがゆえに、事業に資本投入をしやすく、土地や資材の大量購入が容易です。まとめて大量購入することで住宅設備も安い価格で設置でき、建物価格が相対的に下げられるのです。

 

そして、広告宣伝費を最小限に抑え、自社にセールスを抱えずに販売を不動産仲介会社に丸投げするケースもあります。

 

このように、エリアの一等地をパワービルダーが一括して高値で一気に買い押さえて、著しく安い建物を量産し、スピーディに完売させる手段を取られると、他の事業者は同地域内ではなかなか勝てないという構造になっているのです。

 

彼らは安く分譲住宅を提供することによって、購入者の年齢層を広げました。特に若い世代の取り込みに成功したといえます。社会人になって間もない時期に購入できるような販売価格で住宅を提供することで、若い人たちにも「マイホームが持てる」という夢と希望を抱かせることができました。

 

若いうちに購入をすれば当然ながら長い年月の住宅ローンを組むことができるので、相対的に月々の支払いは低く済ますことができます。それによっても、購入のハードルを下げています。

 

家を持ちたい若い世代へのニーズに応えることができているのがパワービルダーの特徴の一つです。

※本連載は、奥村友裕氏による書籍『分譲住宅ブランディング戦略』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

分譲住宅ブランディング戦略

分譲住宅ブランディング戦略

奥村 友裕

幻冬舎メディアコンサルティング

デザイン力・営業力・マーケティング力を身に付け 大手メーカーに負けない独自ブランドを確立する! 我が国の新設住宅着工戸数は、1991年度の167万戸をピークに下降の一途をたどり、2022年度には86万戸に減少し、2040年度…

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