資産をもつ富裕層の生活や価値観が気になる方も多いかもしれません。彼らはみだりに金銭を使うのではなく、自分の価値観に沿って必要なものにお金を使います。具体的にはどのような買い物を好むのでしょうか。本記事では、田中渓氏の著書『億までの人 億からの人 ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド』(徳間書店)より一部抜粋・再編集し、富裕層の価値観や生活の実態について詳しく解説します。
「その値段はフェアか?」を考えて買い物をする
僕自身も、ゴールドマン・サックスに入社したばかりの頃は物欲にまみれた生活を送っていました。スーツから靴、鞄や、時計に、もらった給料の大部分を充てていました。まさしく、持たざる者が急にお金を持ったときに走る消費行動をとっていたのだと思います。
生まれつきの王様クラスの人たちは、年齢や経験を重ねても物欲は消えないまま湯水のごとくお金を使うことに抵抗がないようですが、僕のように何もなかったところから欲求レベルを一段ずつ上がっていった人は、ある程度のところで物欲の壁を超えていく傾向が強いのではないでしょうか。
今の僕は主に「生きていくために必要になる最低限のもの」と「人生の満足度に貢献するもの」にしかお金はかけません。前者は、たとえば、1回充電すると1ヵ月以上は使い続けることができる、ウルトラランナー用のスマートウォッチや、数ヵ月に1回のペースで買い替えることが必要になるランニングシューズといったものです。
服もカジュアルで動きやすいシンプルなものばかりで、まったくお金がかからなくなったので、新入社員時代と比べたら、段違いにお金を使わなくなりました。ブランドものに関する価値が自分のなかで相対的に激減したので、価格に見合わなくなった、ともとらえられます。
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投資家
1982年 横浜出身。上智大学 理工学部物理学科卒業。学科首席として表彰を受け同大学院に進学し、外資系の世界を目指し始め急遽渡米。ビジネスセミナー「CVS Leadership Institute」に参加し個人優勝、チーム優勝を果たす。
大学院中退後53回の面接を経て、ゴールドマン・サックス証券株式会社に2007年に新卒入社。間もなくリーマンショックでボーナスゼロ、大幅減給、在籍部署の9割人員削減のどん底を経験。ドラマ「ハゲタカ」の舞台になった投資部門であらゆる投資を行う。500件以上の投資案件に携わり、60件以上の投資案件を実行。投資規模は投資金額ベースで約4,000億円、企業価値・資産価値ベースで1.2兆円を超える。同社でマネージング・ディレクターに就任し、投資部門の日本共同統括を務め、2024年に同社を退社。
在籍17年間で20ヵ国以上の社内外300人を超える「億円」資産家、「兆円」資産家、産油国の王族など超富豪などと協業・交流をする中で、富裕層の哲学や思考、習慣などに触れ、その生態系を学ぶ。退社後は少数精鋭の投資会社にて勤務。同社の不動産投資の責任者を務める。
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連載『億までの人 億からの人』ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド