訪問看護利用者数は年々増加傾向にあり(※)、在宅診療の現場からは「人生の最期は自分の家で迎えたいと考える人が増えている」という声が聞かれます。患者さんに良質な在宅医療を提供するためには、診療に携わる一人一人が自身の業務に全力を注げる体制を整えることが重要です。本記事では、在宅医療における理想のチーム体制を、実際の例をもとに詳しく解説します。(※参考 在宅医療の現状について|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000909712.pdf)
訪問診療アシスタントの業務
車の運転
第一に、当法人が訪問診療アシスタントに求めるお仕事は車の運転です。これは先述の通り、医師と看護師と一緒に患者さん宅を回るためですが、単に車の運転ができるだけでなく、「迷わず正確な目的地にたどり着く」スキルも必要です。
もちろん、ナビでおおよその場所はわかるものの、初診訪問の際には、この家なのか、もしくはその隣なのか、はたまた裏側の家なのか、患者さん宅の正確な位置が分からないといった状況が生じることも少なくありません。対処法のひとつとして、契約等で事前に患者さん宅に伺った際、家の外観や駐車場の様子を撮影した写真をカルテに載せておくことをおすすめします。
医療事務
2つ目は、患者さん宅に出向いた際に行う必要書類の手配や授受、保険証の確認、月に1度の集金等をはじめとした医療事務の仕事です。ほかには、予防接種を希望するかの確認等も診察アシスタントの業務です。そうした事務処理を担当するスタッフを配置することで、医師や看護師が治療行為に専念することができるため、治療の精度の向上に繋がります。
診察補助
3つ目は、診察補助です。たとえば患部の撮影をする際は、患部が見えやすいように医師と看護師が患者さんの体勢を支え、アシスタントがスマホで写真を撮ります。背中を診察する際は、患者さんが横になれるよう介助することもあります。
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医療法人 あい友会
理事長
1957年生まれ。82年筑波大学医学専門学群卒業、91年筑波大学臨床医学系(外科)講師。
93年 ハーバード大学医学部マーサチューセッツ総合病院研究員を経て、2002年庄内余目病院院長就任。06年 庄内余目病院創傷ケアセンター長兼務。14年 あい太田クリニック、20年 あい庄内クリニック、21年 あい駒形クリニック、23年 あい逗子クリニック、あい熊谷クリニック、24年 あい長野クリニック、あいつくばクリニック開設。
現在 医療法人 あい友会理事長。
国内の7割以上が常勤医1名の過酷な訪問診療の現状に対し、多人数の医師体制にすることにより多くの患者へ高質な在宅医療特有の専門医療を提供出来る新しいモデルを構築。
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