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豪華な施設で孤立
山田一郎さん(仮名)は、79歳の元地方公務員。退職後は妻と穏やかな生活を送っていましたが、数年前に妻を亡くし、独り暮らしが続いていました。そこで、「お父さんが安全で快適に暮らせる場所を」と考えた息子夫婦が、高級老人ホームへの入居を提案しました。
見学時、施設の素晴らしい環境に感動しました。広い庭園、レストランのような食堂、プール、さらには24時間対応の医療スタッフ。月額30万円の費用は決して安くありませんでしたが、息子夫婦は「これなら安心だ」と確信していました。山田さんの年金は月額18万円、資産は1,000万円超。息子は輸入雑貨店を経営しており、仕入れルートが安定していて、売り上げは一定が保たれています。自身の成功はこれまで支えてくれた両親のおかげと感じているため、父想いの息子は自身が費用を負担すると宣言しました。
山田さんは当初、「俺にはこんな豪華な施設は不釣り合いだよ」と謙遜していましたが、息子夫婦の「お父さんに快適な老後を過ごしてほしい」「これまでがんばってきたんだから、人生のご褒美と思って楽しんでほしい」という後押しにより、この選択を受け入れました。「ここなら介護で家族に迷惑をかけることはないな」と考えたことも決め手のひとつでした。
しかし、半年後。家族が施設を訪れた際、広々としたラウンジで一人ポツンと座る山田さんの姿を目にします。豪華な空間に囲まれているはずの父親がどこか孤独そうに見えたその瞬間、息子は思わず声をかけました。
「お父さん、大丈夫? なにか困ったことでもある?」
山田さんは、一瞬微笑んだものの、どこか迷うような表情でこういいました。
「まあ、大丈夫だけど……。あまり話の合う人がいないんだ」
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