(※写真はイメージです/PIXTA)

オルタナティブ投資とは上場株式や債券といった伝統的資産とは異なる資産への投資のことで、年々市場規模が大きくなっています。本記事ではオルタナティブ投資に焦点を当て「大きく負けない運用」を実践する本庄正人氏(キャピタル アセットマネジメント株式会社)が詳しく解説します。

オルタナティブ投資とは

先ほどの分散に関するところで触れたように、日本人の平均的な家計は住宅を中心とする不動産が資産の大きな部分を占めるケースが多そうです。職業的な資産運用の世界では不動産投資をはじめとする実物資産(金や森林などを含む)は、まさしく「オルタナティブ資産」として分類されるのが一般的です。

 

もちろん一口に不動産と言っても、オフィス、小売りなどの商業用不動産、倉庫、住宅等様々ですし、道路・港湾等のインフラ施設も証券化の技法を用いて小口の単位に分割して提供されているものもあります。REITとして組成され運用商品化されている不動産も先進国では多数あります。

 

さて弊社ではオルタナティブ資産の中でも主にヘッジファンドに投資をしているファンドオブファンズを提供しています。一口にヘッジファンドと言いましても、実に様々な戦略があります。

 

グローバル・マクロ、先物等のデリバティブを主体に運用するCTA(コモディテイ・トレーディング・アドバイザー)、株式、債券といった市場の中で個別銘柄の価格形成の歪みを利用するもの(総称してエクイティ・ヘッジ、ボンド・ヘッジなどと言われます)などがあります。

 

また、戦略の分類以外にもコンピューターのプログラムに投資の意思決定を委ね、人間はプログラムそのものの補正を行う役割に徹するクォンツと呼ばれる職種があり、各種戦略の補助を担うか、戦略、戦術から日々の執行まで自動化されている運用プロセスも存在します。

 

多様なマネジャーが存在するヘッジファンド業界ですが、まさにこの道の専門家でなければ良い成績を残すことが難しい戦略の一つが株式のロング・ショート戦略です。また、一口にロング・ショート戦略と言っても手法は様々ですが、弊社が投資しているファンドは極めて伝統的な手法で買う銘柄、空売りする銘柄を選択しています。

 

株式投資自体、いわゆる素人考えで始めても短期間で大儲けする人もいますが(そのような宣伝が余りに多いことに驚きますが)、数年間経ってみると市場からの退場を余儀なくされる方たちが何と多いことかにも驚きます。

 

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