(※写真はイメージです/PIXTA)

掛金が安く、持病があっても入りやすい共済。もしものときのためになにかしらの保障は必要と、加入している人も多いのではないでしょうか。一方で、入りっぱなしにしていることによって気がつきづらい、年齢が上がるにつれて発生する意外なデメリットも。本記事では、Aさんの事例とともに共済加入のメリット・デメリットについて、FPの牧元拓也氏が解説します。

健康診断を機に、共済の保障内容を確認

会社員のAさんは50歳、先日受けた人間ドックで「糖尿病予備群なので注意しましょう」との指摘がありました。一般的に年齢が上がるにつれて病気のリスクは高まるので、日々の生活で健康を意識し始める方が多くなる年代でしょう。病気は予期しないタイミングで見つかるので、なにか起きたときの治療費、あるいは働けなくなってしまったときの生活費の備えをしておく必要があります。

 

Aさんは若いときから継続して生命共済に加入し、事前の対策をとっていました。1年に一度の割戻金はささやかな楽しみにのひとつです。これまで大きな病気にかかったことはなく、特に健康診断でも気になるような指摘もありませんでした。そのため、共済金を請求したことはなく、掛金も非常に安いことから内容は気にせずに加入してしまったのです。今回の健康診断の指摘を機に、保障内容を確認してみることにしました。

 

Aさんのように、掛金の安さを理由に県民共済に加入されている方は多いです。共済は民間の保険会社が提供する保険とは違いがあります。メリット、デメリットを整理していきます。

 

「共済」とは?

共済は非営利団体の生活協同組合が運営する制度です。民間の保険会社は営利団体ですので、保険料には保険会社の利益も含まれますが、共済は利益を求めていないこと、そして低コストで運用されているので、掛金は安くなっています。都道府県民共済のほかにJA共済、コープ共済などがあります。

 

共済では保険会社の保険料のことを掛金、保険金は共済金、解約返戻金は割戻金という言葉を使います。

 

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