不動産を相続した際にかかる「その他の税金」
不動産相続の際には、相続税以外にも様々な税金が発生することがあります。ここでは、主に負担が想定される税金について解説します。
相続税の概要
相続税は、相続財産の総額から「基礎控除額」を差し引いた額に課されます。基礎控除額は最低3,600万円で、相続人が増えるごとに600万円ずつ増加します。基礎控除額を超える財産に対して、相続税が発生します。
登録免許税とその免税の可能性
登録免許税は、不動産の所有権を相続で移転する際に課され、課税標準(固定資産税評価額)に0.4%の税率をかけて計算されます。ただし、数次相続が発生した土地や、価格が100万円以下の土地については免税措置が設けられています。
たとえば、所有者が死亡し次の相続が発生した土地は2025年3月31日までに登記を完了すれば免除されます。また、2022年の税制改正で価格上限が10万円から100万円に引き上げられ、より多くの相続者がこの制度を利用できるようになっています。
固定資産税・都市計画税
不動産を保有する限り、固定資産税(1.4%)と、都市計画区域内なら都市計画税(0.3%)が毎年課されます。税額は固定資産税評価額に基づいて算出され、被相続人が未納であれば、相続人に支払い義務が引き継がれます。
賃貸収入にかかる所得税
相続した不動産から賃貸収入がある場合、その収入から経費を差し引いた「不動産所得」に対して所得税および住民税が課されます。不動産所得が一定額を超える場合は確定申告が必要で、所得税の税率は5〜45%、住民税は10%です。
また、復興特別所得税として、2013年1月1日から2037年12月31日までの期間に発生した所得に対して、所得税額の2.1%が追加で課税されます。この特別税も合わせて考慮し、賃貸収入がどの程度の税負担になるかを事前に確認することが重要です。
不動産売却時の譲渡所得税
相続した不動産を売却し利益が出た場合、譲渡所得税が発生します。利益は売却額から取得費を差し引いて算出されます。
また、相続から3年以内の売却では支払った相続税の一部を取得費に加算でき、課税対象額を減らすことが可能です。5年超の保有での売却なら税率20.315%、5年以内なら39.63%の税率が適用されます。
これらの条件を考慮し、不動産の売却時期や取得費の確認をしっかりと行うことで、税負担を最適化することが可能です。
不動産取得税は、取得方法や条件により課税の有無が異なります。特例や軽減措置を活用することで負担を抑えられる場合もあるため、詳細を確認し、適切に対応することが重要です。
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