(画像はイメージです/PIXTA)

不安定ながらも円高傾向が続く値動きのなか、「円安トレンド」の転換が予感される現在、「米ドル円」に対する世の中の関心はかつてないほどに高まっています。そこで、来週の米ドル円相場の動向に影響を与えそうな、先週の米国経済の動きについて、東京海上アセットマネジメントが解説します。

9月以降も失業者は減少傾向に

雇用統計の結果を予想する材料として、今週は9月のADP雇用統計や8月のJOLTS(雇用動態調査)などの経済指標が公表されました。まず、ADP雇用統計については民間雇用者数が前月差+14.3万人と、市場予想の同+12.5万人を上回りました(図表4)。

 

(出所)Bloomberg (注)非農業部門雇用者数は2024年8月までのデータ
[図表4]米雇用者数の推移 (出所)Bloomberg
(注)非農業部門雇用者数は2024年8月までのデータ

 

加えて、8月が速報値の前月差+9.9万人から同+10.3万人に上方修正されるなど、雇用の増加ペースに下げ止まり感もみられます。4日に控える9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月差+15.0万人と、ADP雇用統計と同様、8月(同+14.2万人)から伸びが高まることが予想されています(図表5)。

 

(出所)Bloomberg (注)ドル円、ユーロ円は対顧客外国為替相場の仲値
[図表5]金融市場の動向 (出所)Bloomberg
(注)ドル円、ユーロ円は対顧客外国為替相場の仲値

 

米国では、労働市場の減速懸念が根強いだけに、雇用統計がそうした懸念を和らげる結果となるか注目されます。

 

米労働省が公表した8月のJOLTSも労働市場に対する警戒感を幾分和らげる内容となりました(図表6)。

 

(出所)Bloomberg
[図表6]求人件数と非自発的離職者数 (出所)Bloomberg

 

8月の求人件数は804万件と市場予想(769.3万件)を上回ったほか、7月分が771.1万件と速報値の767.3万件から上方修正されるなど、労働需要の⼀段の減速が回避された格好となりました。

 

また、離職者のうち、非自発的離職者数は8月に160.8万人と、7月(171.3万人)から減少しました。企業が雇用の増加に慎重な姿勢を維持するなかで、大規模なレイオフ(⼀時解雇)を回避している状況にあります。なお、米労働省が公表した週次の新規失業保険申請件数(4週移動平均)は、9月以降も失業者が減少傾向にあることを示しています(図表7)。

 

(出所)Bloomberg
[図表7]新規失業保険申請件数の推移 (出所)Bloomberg

 

 

東京海上アセットマネジメント
 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…10月第1週の「米国経済」の動き 』を参照)。

※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。

※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。

 

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※本連載は、東京海上アセットマネジメントのレポート『〜TMAMマーケットウィークリー(9/9〜13)~』より一部を抜粋し、再編集したものです。
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