先週は日銀短観や米雇用統計に注目
日銀短観6月調査では、業況判断DIは大企業・製造業で22(前回3月調査比+5ポイント)と5四半期連続で改善し、2018年3月以来の高水準となりました(図表1・2)。
非製造業についても37(前回比+1ポイント)と、高水準を維持しています。一方、中小企業においては非製造業が小幅に低下したものの、製造業が全規模で改善したため全体の景況感を押し上げる格好となりました。
今回の調査では、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰や原材料費の上昇、供給制約の影響が懸念されていました。しかし、製造業においては、旺盛なAI・半導体関連需要や底堅い企業業績が、これらの下押し圧力を凌駕したとみられます。また、企業の物価見通し(全規模・全産業)が上昇するなどコスト転嫁の動きが鮮明となる一方、企業の設備投資意欲は引き続き堅調を維持しています。
今回の短観で日本経済の底堅さが改めて確認されたことは、日銀の利上げ継続を後押しする材料になると判断されます。
米雇用統計は減速鮮明…利上げ観測後退
6月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数(以下、NFP)が前月差+5.7万人と増加を維持したものの、5月(同+12.9万人)や市場予想(同+11.3万人)を大きく下回りました(図表3)。
5月はW杯特需で娯楽・宿泊業が大きく伸び全体を押し上げていたものの、6月には早くもこの特殊要因が剥落して同業種が減少に転じ、雇用全体を押し下げました。失業率は4.2%(5月:4.3%)と低下したものの、労働参加率の大幅な低下によるところが大きく、中身の良い内容ではなかったことに注意が必要です。
ECBフォーラムで、FRBのウォーシュ議長が足もとでインフレの上振れリスクが低下したとの見解を示したことに加え、想定より軟調な6月の雇用統計はFRBの様子見姿勢をサポートし、早期利上げの必要性を低下させたと考えられます。
東京海上アセットマネジメント
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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