先週はECB理事会や全国CPIに注目
ECBは政策理事会で大方の予想どおり、預金ファシリティ金利を2.25%で据え置くことを決定しました(図表1)。
ラガルド総裁は会見で、一部に利上げ検討の声があったとしつつも、現時点では「待ってデータを精査することが適切」と説明しています。また、足元の中東紛争再燃や原油高を背景に、「不確実性は依然高く、エネルギーショックのインフレ影響は完全には顕在化していない」との強い警戒感を示しました(図表2)。
ただし、原油高の二次的波及は見られないとし、今後の政策は特定の経路を約束せず、データしだいで会合ごとに判断する従来姿勢を維持しています。
一方で、リスク評価には大きな変化が見られました。6月29日のECBフォーラムではリスクを「よりバランスが取れている」としていましたが、今回の会見では「もはやその評価は当てはまらない」と事実上撤回し、インフレリスクは再び上方向へ傾いているとの認識を示しています。
市場では、利上げ議論の存在やリスク評価の上方シフトから、次回9月会合での追加利上げの含みを残す「ややタカ派的」な内容と受け止められています。
コアCPI上昇…背景には政策と原油高
6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、以下コアCPI)は前年比+1.6%(5月:同+1.4%)となり、 市場予想どおりの結果となりました(図表1、3)。
5月から伸び率が加速した主因はエネルギー価格の下落幅縮小であり、特にガソリン価格の下落幅が大きく縮小しました。これは、前年(2025年)5月下旬に政府がガソリン補助金の定額化措置を導入して以降、価格抑制の効果が出ていたものの、その後の補助率縮小(実質的な補助金の減額)によるエネルギー価格上昇の反動(ベース効果)が現れたためです。
また、診療代も6月から診療報酬改定が行われたことで押し上げに寄与するなど、政策要因による上昇が目立ちます。今後は、7~9月期に電気・ガス代補助金の再開が予定されており、8月以降は一定のコアCPI押し下げ効果が期待されます。
ただし、川上のインフレ圧力が根強いことに加え、足元での原油価格の再上昇や円安の進行もあり、企業による価格転嫁の動向と、それが今後の金融政策に与える影響については引き続き注視が必要です。
東京海上アセットマネジメント
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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