「グローバル景気敏感株」の日本株に買いが向かう
まず、日銀の利上げが遠のく観測が市場で優勢になりつつあることが株高の根底にある。金利スワップ市場が織り込む政策金利は2025年12月でやっと0.5%。つまり、そこまで次の利上げはないと市場は見ている。これは円高にならない要因ということもあるが、もっと単純に低金利の継続という意味で株価の支えになる。
次に、米国の利下げは上述したとおり、もともと強い米国経済をさらにサポートし、ソフトランディング・シナリオを強めるだろう(個人的にはソフトランディングどころか、そのうちまた「ノーランディング」なんて話まで出るのではないかと思う)。
米国はようやく利下げを開始したが、世界の主要国はとっくに利下げモードに入っている。ドイツDAXやインドの株価指数も史上最高値を更新した。金融緩和による世界株高という様相だ。そして、そこに中国までが加わってきた。これで米欧中という世界のほとんどの国・地域で利下げが行われていることになる。不安心理が先に立つのは世の常だから仕方がない。そんなに景気が悪いのか、と悲観論もあるだろう。
しかし、考えてみてほしい。日本以外の世界中の主要国が金融緩和に舵を切っているのだ。早晩、景気の底入れ期待が台頭するだろう。そうなれば「グローバル景気敏感株」である日本株に買いが向かうのは、当然の流れである。
つまり、足元の日本株高の根底にあるのは、金融緩和による世界景気の底入れを先取りした動きである。
広木 隆
マネックス証券株式会社
チーフ・ストラテジスト 執行役員
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