実際に運用されている対応フロー
図表に示すのは、済生会熊本病院で胸痛を主訴とする救急外来の患者に対し実際に運用されている対応フロー(プロトコール)です。
医療の安全性と質を担保するためには、プロトコールを活用する際に一定以上の判断能力が必要とされるため、これを活用する看護師の要件を「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版):レベルⅢ以上および院内認定資格『トリアージナース』取得」としています(「トリアージナース」は救急部門における経験年数3年以上の看護師が、e-learning受講および5症例のトリアージ実践を経て認定される院内認定資格で、認定後もe-learning受講等の継続的な教育が課せられ、一定の質が担保されています。なお、救急外来の看護師の約9割が取得しています)。
このプロトコールを導入した結果、緊急カテーテルの「Door to balloon time」の月平均時間が79分から67分に短縮され、患者への治療開始を早めることができたという成果が得られたと報告されています。
青柳 智和
医学博士
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