ロイヤルティの高さは、購入額、購入回数に直結する
ロイヤル顧客が売上の大部分を占める仕組みについて、図をもとに解説します。[図表1]は、顧客のロイヤルティを三角形で分類したもので、上にいくほどロイヤルティが高いことを示しています。なお三角形の下には、見込み顧客、潜在顧客が広く存在しています。
ロイヤル顧客(=熱狂的なファン)になればなるほど、購入額や購入回数は増えていきます。新商品が出るたびに購入してくれたり、自分の生活になくてはならないと、何度もリピート購入してくれたりします。飲食店も同様です。全国チェーンの外食産業などもロイヤル顧客が店舗の売上を支えてくれているものです。これは、疑う余地のない事実であり、多くの方にとっても納得感のある話なのではないでしょうか。
ロイヤル顧客は、企業・ブランドのサポーター
さらに、ロイヤル顧客は、企業・ブランドのファンですから、ときに企業の代弁者となって、SNSで発信したり口コミしたりすることによって、新しい顧客を連れてきてくれる効果も発揮します。
つまりロイヤル顧客は、売上だけでなく、マーケティングにも協力してくれる最強のサポーターなのです。ロイヤル顧客にフォーカスすることで、新規開拓も同時に実現できる。彼らがSNSで発信したレコメンド(推奨の声)、これを「リファラル」と呼び、口コミによる拡散効果の重要指標として注目している企業もあります。
これは、まさに「類は友を呼ぶ」状態。距離感や価値観が近いユーザー同士は、似たような趣味、思考を持つ傾向があり、同じようにロイヤル顧客になりやすいのです。「類は友を呼ぶ」。ロイヤル顧客マーケティングにおいて、これは非常に重要な概念です。ロイヤル顧客に向き合い、共創しながら事業活動を続けることで、ファンがファンを呼び、自然とその輪が大きく広がっていくわけです。
また、マーケティングの世界でよく知られている「1:5の法則」からも、ロイヤル顧客マーケティングの有効性は明らかです[図表2]。
この法則は、新規顧客の獲得コストが、既存顧客にリピートしてもらうコストに比べて、5倍かかるという経験則です。つまり新規顧客に対して、躍起になって手を尽くすよりも、既存の顧客にアプローチして、リピーターになってもらう努力をするほうが事業成長に結びつきやすい、ということになります。
このように、ロイヤル顧客に経営資源を集中することは、経済合理性の観点からも、非常に有効であると言えます。
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