どちらが勝っても米国の財政は悪化
ただ、頭金の補助が住宅需要を高め、さらなる住宅価格の上昇を招きかねない。住宅購入はほかの家具や家電などの購入も促し、消費が拡大する。インフレの抑制を掲げながら、矛盾する政策である。
インフレはトランプ氏・ハリス氏どちらが大統領になっても懸念されることだ。トランプ氏の過激な通商政策は関税増に限らず、輸入コスト全般を高めるし、減税も消費を刺激してインフレの要因になる。また、どちらの候補が勝っても米国の財政赤字は悪化しそうで、それは長期金利の上昇要因になる。インフレと金利上昇でドル高になるか? あるいは財政悪化とインフレで通貨の信任が低下しドル安になるシナリオもじゅうぶんある。
いずれにせよ、マクロの不確実性が高く、大統領選が終結しても、この点(不確実性の高さ=リスクの高さ)からしばらく、金融市場、特に為替の動向は不安定な相場が続くと見ておいたほうがいいだろう。
広木 隆
マネックス証券株式会社
チーフ・ストラテジスト 執行役員
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