8月の失業率、新規失業保険申請件数への注目度が高まる予想
米国債券市場では、⻑期金利の指標である10年国債利回りが2年国債利回りを下回る状況、いわゆる「逆イールド」が約2年続いていたものの、5日には一時的に解消しました。過去において、中央銀行による利上げ局面では、2年国債利回りに上昇圧力がかかる一方、景気動向を映しやすい10年国債利回りは、2年国債利回りに比べ上昇しにくく、1980年代以降の経験側では、逆イールドが発生しました。
また、景気後退が始まる直前には、中央銀行による利下げへの期待から2年国債利回りは低下した一方、景気回復期待を映じて10年国債利回りは上昇したため、逆イールドは解消されています。
上述の通り、景気後退入りを想起させるシグナルが点灯するなか、次回8月の失業率に注目が集まることが予想されます。また、雇用統計の公表に先立って発表される、週次の新規失業保険申請件数などへの注目度も高まりそうです(図表5)。
特に、雇用統計の失業率は毎月12日を含む週が調査対象期間となるため、15日公表の新規失業保険申請件数が重要指標となります。