「遺産分割審判」の流れ
遺産分割審判に移行したからといって、すぐに審判の結論が出るわけではありません。遺産分割審判に移行してから審判が確定するまでにかかる期間は事案の複雑さや状況によって異なりますが、半年から1年程度は要するのが一般的です。また、なかには2年や3年程度を要する場合もあります。
では、遺産分割審判はどのような流れで進行するのでしょうか? ここでは、遺産分割審判の一般的な流れについて解説します。
遺産分割調停が不成立→自動的に遺産分割審判へ移行
遺産分割調停が不成立になると、自動的に遺産分割審判へと移行します。そのため、遺産分割審判の申立てをする必要はありません。なお、審判は「訴訟」ではないため、厳密にいえば調停を経ずにはじめから審判を申し立てることができないわけではありません。
とはいえ、実際には調停が成立する見込みがない相当な事情がある場合でない限り、調停を経ずに遺産分割審判を申し立てた場合は、裁判所の判断で調停に付されることが多いでしょう。
第1回の期日が決まり、通知される
遺産分割調停が不成立となり遺産分割審判に移行すると、第1回目の期日が決まります。この期日は、裁判所から当事者全員に対して通知がなされます。主張書面や資料を提出する期日が決まったら、所定の期日までに裁判所に対して主張書面や資料を提出します。
審判では、当事者の主張書面や証拠資料をもとに裁判所が遺産分割方法などについて判断します。そのため、調停以上に証拠が重視されるため、自己の主張を裏付ける資料を漏れなく提出しましょう。
弁護士へ依頼している場合は、弁護士が主張書面の作成や集めるべき書類の案内、資料の手配などをしてくれます。相手方からも、主張書面などが提出されることがあります。
第1回期日が開かれる
あらかじめ決められた日に、第1回期日が開かれます。期日には自分で出頭できますが、弁護士に依頼している場合は、弁護士に代理で出席してもらうこともできます。
なお、調停では調停委員が当事者双方から交互に意見を聞くため、原則として当事者同士が顔を合わせることはありませんが、審判では自身が出席した場合、相手方と対面することになります。複数回の期日が開かれる遺産分割審判が1回の期日のみで終わることはほとんどなく、数回の期日が繰り返されるケースが一般的です。
期日は、1ヵ月から1ヵ月半に1度程度のペースで開催されます。この期日が何度開催されるのかが、審判の確定までにかかる期間を大きく左右します。
審判が下る
審判の過程であっても、当事者間で話し合いを成立させることはできます。当事者間での合意が成立すれば、調停に付されたうえで、調停の成立となり事件が解決します。この場合は、調停調書が作成されます。一方、最後まで話し合いがまとまらなかった場合は、裁判所が審判を下します。
審判の内容に不服がある場合は、審判の告知から2週間以内に即時抗告を申し立てなければなりません。この期間内に当事者が誰も即時抗告をしなかった場合は、その時点で審判が確定します。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
注目のセミナー情報
【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』
【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!