どうなる!? 米大統領選のゆくえ
バイデン氏が撤退を表明、ハリス氏を後継候補に推薦
既報のとおり、米国の大統領選挙では、バイデン大統領が撤退を表明し、ハリス副大統領を後継候補として推薦しました。これを受け、ハリス副大統領は立候補を表明しました。
新たな民主党候補になるのはハリス氏になる可能性が高いと見られます。
その理由は、①8/19~22の民主党全国大会でバイデン氏に票を投じる予定だった代議員は「バイデン/ハリス選対」に承認された人たち(≒忠誠を誓った人たち)であり、②バイデン以外の候補者は知名度が低く、時間的にもいまから(トランプ氏と戦うための)巨額の選挙資金を集めることは困難であり、③候補として名前が挙がる候補者たちの一部や民主党の幹部はハリス氏への支持表明をしているためです。
Real Clear Politicsの全米世論調査集計によれば、「ハリスvs.トランプ」(トランプ+2.0)のほうが、「バイデンvs.トランプ」(トランプ+3.0)よりも差が縮まります。
[図表1]は激戦州を含む状況です。ただし、世論調査は当てにならないことに留意が必要です。
7/15週の“ほぼトラ相場”が示唆すること
[図表2]に示すとおり、7/15週の1週間は【オレンジの棒】、米国の半導体株式や大型テクノロジー株を中心に、比較的大きな動きとなりました。
ただし、7/15週の値動き【オレンジの棒】を、インフレ懸念と利下げ後ずれ懸念が高まった4/15週【青の棒】と比べると、①下落は小さく、②上昇しているセクターも確認できます。
また、あらためて全体を眺めると、③バリュエーションの高いものほどボラティリティが大きいことがわかります。逆に、たとえば、米国の小型株式は流動性や業績の面でリスクが相対的に高いようにも思えますが、最近のこうした調整局面での変動幅は限定的です。
上昇にせよ、下落にせよ、たとえば、今後の「ほぼトラ相場」によって、こうした状況が継続する場合、変動性の大きさ(≒リスク)を嫌う投資家の方は、既存の大型テクノロジー株式への投資に加えて、それら以外のセクターへの分散投資が望まれます。