日経平均、急落…「買い場」ではあるものの、すぐに急反発するとは見込めない?【ストラテジストが解説】

日経平均、急落…「買い場」ではあるものの、すぐに急反発するとは見込めない?【ストラテジストが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、マネックス証券株式会社が2024年7月26日に公開したレポートを転載したものです。

本記事のポイント

・下落局面では「三空叩き込みに買い向かえ」
・予想PERは今期になって最低となり、価格の調整はついた

下落局面では「三空叩き込みに買い向かえ」

結論からいうと、この下げは買い向かう場面だと思う。

 

今回の大幅安は、半ば想定の範囲内であり、半ば想定を超えるものであった。想定の範囲内というのは、典型的なピークアウトのシグナルが点灯していたからである。日経平均は7月11日に史上初の4万2,000円台をつけたが、そのときに大きく上放れて「窓」を空けた。翌12日には急反落となったが、今度は逆に下放れてやはり「窓」を形成した。11日の高値が2つの「窓」空けで取り残された離れ小島のようになった。これはいわゆる「アイランド・リバーサル」と呼ばれる形で、目先ピークアウトのシグナルだ。

 

筆者は、このアイランド・リバーサルが示現した直後に、「会社四季報ONLINE」の連載「先読み!ストラテジストに聞く」で、こう述べた。

 

「アイランド・リバーサルに長い上ヒゲ――これほど明確な天井のサインはない。ここからしばらく調整入りと考えるのが普通だ」。

 

日経新聞にもテクニカルの好きな記者がいるようで、電子版の相場記事で「宵の明星」だの「三川」だの、やたらマニアックな解説を書いているので、興味のある方はそちらも参照したらよろしい。

 

テクニカルでいうなら、昨日(25日)の急落で3つ目の「窓」空けだ。酒田五法では、「三空に買いなし、売りなし」という。下落局面では「三空叩き込みに買い向かえ」だ。よって、冒頭の結論に戻る。この下げは買い向かう場面だ。以上。と、これで終わってもいいのだが、さすがにもう少し、なにかいうことがあるだろう、という声も聞こえるので、もう少しだけ付言しよう。

 

買い場ではあるが、すぐに急反発すると見込むのは早計であろう。テクニカルの続きでいうと、昨日(25日)の急落で一目均衡表の雲の下に抜けてしまった。雲がねじれているタイミングを計ったかのような下抜けだ。薄い雲だが、戻りの抵抗帯になるだろう。

 

出所:マネックス証券ウェブサイト
[図表1]一目均衡表 出所:マネックス証券ウェブサイト

 

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