物件選びを間違えた場合のリカバリー方法とは?
フィリピンを始め、新興国の不動産投資について調べると、「失敗した」「詐欺に遭った」というネガティブな情報が出回っています。
実際に、私たち自身も、数多くの失敗事例を耳にしています。その大半が、私たちがサポートすれば、決して起こり得ないようなトラブルばかりです。こうした失敗に対してリカバリーを行うことも、私たちの業務の一環となっています。反面教師として、その一部をご紹介します。
①物件選びに失敗
いくら経済成長率の高いフィリピンだからといって、どの物件でも必ず利益が出るとは限りません。立地を始め、需給バランスにあった物件でなければ、購入後に「入居が付かない」ということもあり得ます。
私たちの知る事例では、高級住宅街にコンドミニアムを購入したつもりで、実は高級住宅街の隣街だったという笑えないケースもあります。
第3章(書籍参照)で詳しく説明している通り、フィリピンではストリート一本違えば、利便性や治安も大きく変わります。特に立地については慎重に検討すべきです。
物件選びを間違えた場合のリカバリー方法は、目標利回りを下げてもらうことです。見込みの収益は取れなくても、回していくことは可能です。
すべての元凶が過度な期待によるものです。早めに目線を下げること。目線を下げて入居が付けば、その間に様々なことが見えてくるものです。
地価も上がっていく中で、利回りが上がり、キャピタルゲインを狙える可能性があります。
全部屋が完成していないうちから、早急にジャッジをしてしまう投資家は多いですが、フィリピンのコンドミニアムは下から建ち上がります。マイナス面も含めて答えを出すのが早過ぎるのは日本人の特徴ですが、これは紹介者や情報を出す人たちにフォローアップする体制がないため不安になってしまう側面もあります。
②インターネット情報のみで購入して失敗
多くの不動産投資家はインターネットで情報を得ています。そこまでは良いのですが、問題となるのは現地へ行くこともなく購入してしまったケースです。すべての情報収入をインターネットと、仲介業者の言い分のみを信じて購入した結果、自分の認識と実際が違ったというトラブルが起こります。
意外にハードルが高い「ローン」の利用
③キャピタルゲイン狙いで購入して失敗
フィリピン不動産投資はインカムゲイン、キャピタルゲインどちらの収益も見込める稀有な投資です。逆に言えば、どちらか一方だけを求めるのは難しいのです。「竣工した瞬間○倍に値上がりする」「必ず売れる」といった情報を信じている投資家もいますが、それこそ、典型的な失敗です。
④フィリピン人名義で投資を始めて失敗
一昔前によくあった失敗事例です。フィリピンの法律をよく知らず、紹介者の説明を鵜呑みにして騙されています。②に共通しているところがありますが、一方の情報だけを鵜呑みにするのは危険です。騙し取るつもりでなくても、購入したときと手放す際のお互いの関係性が既に異なったりした場合(別れていたり)もあります。中には建設完了後テナントが付かないと思っていたら、既に親戚が住み着いていて貸せる状態ではなかったといったケースもあります。
⑤予定していたローンが使えなくて失敗
フィリピンの金融機関を使った住宅ローンの失敗事例です。フィリピン人業者でありがちなことですが、「日本人でも簡単にローンが組めると聞いていたローンがダメだった」というトラブルが起こっています。
昔から外国人がローンを簡単に組めるという話は、フィリピン人デベッロッパー側のブローカーからよく出ていました。しかし、フィリピン人からすると外国人に対してのローンアレンジは相当に難易度が高く、そういった現実が知らされず、いい加減な情報が錯綜していたのです。
もちろん、日本人でもローンが組むことは可能です。ただし、きちんとした理解、ノウハウを持ってローンの段取りに入らないと難しいのが現実です。
フィリピンでは急激に銀行まわりの条件が変更しているため、ローンは非常にハードルが高いのです。基本的には現地のしっかりしたサポートを得た上でローンを使いましょう。
またローンをコツコツ何年間も払っておきながら、いざというときに資金不足で融資が組めないといったケースがあります。それに対する救済方法には「デベロッパーローン」という手段がありますので、専門家に相談してみるのがよいでしょう。たとえば私たちの経営する会社でも、サポートが可能です。