前回は、フィリピン不動産投資で負ける確率を減らすために有効な「売り出し直後」の物件購入について紹介しました。今回は、フィリピン不動産投資における物件の効率的な増やし方を見ていきます。

同じ地域、価格帯でも竣工時期が違う物件を狙う

サラリーマン投資家の一般的な買い方のパターンとしては、1000万円ほどの物件をまず1戸買います。このときに住宅ローンを使います。

 

住宅ローンの返済がありますから、プレビルドの期間を乗り越えてターンオーバーを迎えて、賃貸に出すことがひとつ目の目標です。賃貸で回り始めれば、キャッシュフローで収益はほとんどありませんが、月々の手出しもありません。

 

 

今後、どんどん増やしていこうと思っている人で、毎月30万円を払える人であれば、1000万円の物件を4戸くらい買っておくとよいでしょう。

 

同じ物件ではなくて、4戸バラバラの物件を購入します。

 

買い方については様々な考え方がありますが、同じ地域で、同じ価格帯でも竣工時期を少し変えたほうがリスクヘッジになります。また1戸しかなければそこしか見なくなりますが、4戸になれば4つの動きがポートフォリオになり、より不動産のことが深くわかります。

 

「ここは思っていたのと違ってこんな人が入居するんだ」「こっちはローカルばかり入るな」など、生きたデータとして入ってきますから、勉強になります。同じ地域でも、4つあると物件ごとにまるで違うことが実感できるはずです。

インカムゲインを加速させる手法

最初の30%は現金で払い込みますが、その後は手出しがなくてもインカムゲインで勝手に回ります。

 

多少利益が残ってきますが、使わないで予約金などのために貯金しておきます。4戸あると投資効率がよくなり、次の1戸を購入するのがラクになります。

 

順序としては小ぶりな物件でもいいので1戸購入し、そこで得たインカムには手を付けずに2戸目の物件の支払いに充てます。そして、2戸分のインカムで3戸目の物件を手に入れます。自分の体が動くうちに、

 

その中で生まれるチャンスを、確実に掴んでいきます。たとえば競売やマーケットプライスなどで物件を半額で買えることもあるでしょう。目先のお金がほしい人、投資金を回収できればいいという売り主を見つけて、値下げ交渉するチャンスもあるでしょう。長いスパンでポートフォリオを組むことが、最終的には大きな利益につながるのです。

 

そして、数年後―たとえば3〜4年程度―に、5戸目を購入します。最初の30%は、4戸のインカム収入を貯めたものを使います。

 

そして、また住宅ローンを使いますので、5戸目では自己資金を一切使うことなく、物件購入が可能です。そこからスピードが猛烈に上がってくるのです。

 

フィリピンの不動産投資ももちろん、国内不動産投資と同様に、インカムゲインとキャピタルゲインのふたつの利益を理解し、確実に手に入れることが肝要です。

 

フィリピン不動産は確かにキャピタルゲインが見込めるもの。とはいえ1戸目の物件で、いきなりキャピタルゲインを狙って現金購入してしまえば、よっぽど自己資金が潤沢でない限り、次に進むことはできません。

 

売却してキャピタルゲインを得たとしても、次もまたプレビルド物件を狙ってしまえば、また数年間、待つことになります。

 

 

私たちは、「インカムを途絶えさせてはいけない」と考えています。これは決して「キャピタルゲインを目的にしていけない」という意味ではありません。その視点から言えば、複数戸を買ってから次に進むことで、インカム収入の入りを加速することが可能です。

本連載は、2016年2月27日刊行の書籍『億万長者になりたければ、フィリピン不動産を買いなさい』から抜粋したものです。稀にその後の税制改正等、最新の内容には一部対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

億万長者になりたければ、 フィリピン不動産を買いなさい

億万長者になりたければ、 フィリピン不動産を買いなさい

鈴木 廣政・渡辺 頼子

幻冬舎メディアコンサルティング

止まらない人口減少、オリンピック相場の反落、不動産市場の縮小――国内不動産暴落のXデーは、刻一刻と近付いています。 これを裏付けるように、事実、家賃下落や空室率上昇などの問題は年々深刻化しているのです。 そん…

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