モメンタム相場の後はどうなる?
[図表3]に示すとおり、米国株式市場の超長期のデータを調べてみると、直近では、数年ぶりにモメンタム効果が強まっているようにみえます。
ただし、現在のような極値が観察された後の12ヵ月間の株価のリターンをとってみると、上昇と下落は「まちまち」の結果となりました。株式市場全体が今後、どちらに向かうかはよくわかりません(→ボラティリティや金利との関係もみてみましたが、これといった示唆は得られませんでした。筆者の調べ方が悪いか、解釈が不十分な可能性もあります)。
他方で、同じ図は「極端なモメンタム相場はさほど長続きしない」ことを教えてくれるように思えます。すなわち、今後数ヵ月のうちに『逆/リバーサル』に向かい、割安株式、小型株式(加えて、米国以外の全世界株式、新興国株式)が選好される可能性が考えられます。
まとめると、①こうした状況が生じた後の株価は上下どちらかわからず、ただ、②極端なモメンタム効果は長続きせず、早晩、逆に向かう可能性があるわけですから、これまでの偏ったポジションからの分散が必要な局面と言って間違いはないでしょう。
重見 吉徳
フィデリティ・インスティテュート
首席研究員/マクロストラテジスト
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