移住の準備期間は、わずか2カ月
小峰:香港への移住の準備は大変でしたか?
Aさん:移住しようと思い立ったのが2023年10月、そして12月末に移住しましたから、準備期間はわずか2ヵ月でした。香港での銀行口座開設、ビザ取得では小峰さんにお世話になりました。
小峰:その節はありがとうございました。あのときは「香港法人設立→銀行に法人口座を開設→会社取締役としてビザを取得」まで2ヵ月でしたから、かなりの強行軍でしたね。
Aさん:2ヵ月でビザ取得まで完了するのは、かなり早い方なのですよね。ビザ発行の連絡が来たときは、ほっとしました。
小峰:正直ギリギリでしたね! ですが、2ヵ月でビザを取得できたのは、Aさんが日本で堅実に会社経営をできていて、Aさんは香港でもビジネスを発展させられるとアピールしやすかったからだと思っています。
家賃の安いシェアハウスで節約&日常会話で英語力磨き
小峰:いまの香港でのお住まいはいかがですか?
Aさん:香港の家賃は高いですね。東京の2倍、3倍はします。私は単身なので、シェアハウスに住んでいます。
小峰:どこにあるシェアハウスですか?
Aさん:上環にあります。1ヵ月1万香港ドル(約20万円)ですから、かなりお得だと思います。
小峰:上環という都心で1ヵ月1万香港ドルは、かなり安いですね。建物の広さや設備はいかがですか?
Aさん:4LDKくらいのマンションの1室です。そこに、20代の若いフランス人2人、中国人1人、日本人1人(私)が住んでいます。それぞれ6畳くらいのベッドルームがあり、あとは、共用のシャワー、トイレ、キッチンです。20代の若者ばかりなので、楽しい毎日です。
小峰:英語力を身につけるという目標も達成できそうですね。
Aさん:はい。シェアハウスで生活するだけでも毎日英語を使っていますし、香港の会社を置いているシェアオフィスでも、同居している会社の人たち、シェアオフィスのマネジャーさんたち、みな香港人やヨーロッパ人ですから、英語を使わずにいられない環境です。
ビジネスとプライベートの近未来展望
小峰:香港では、どのようなビジネスをなさっていますか?
Aさん:香港に会社を設立し、そこでウェブの仕事を受けています。海外に出たからには海外の顧客を取りたいという気持ちはありますが、いまのところ、日本の顧客から受けている仕事が中心です。
小峰:なるほど。それは逆に新鮮ですね。日本でやっている仕事・顧客そのままに、海外移住することもできるということですね。プライベートのプランはいかがですか?
Aさん:日本で仕事をしている婚約者がいますが、香港に来てもいいといってくれているので、一緒に香港で暮らしたい思っています。そのときにはシェアハウスというわけにはいきませんから、きれいなコンドミニアムに住みたいです。
小峰:香港のコンドミニアムは、プールやジムなどの設備が付いているところが多くあります。きっと満足してくれるでしょうね。
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今後の目標はアジアへのビジネス展開
小峰:仕事の面での今後のプランはどのような感じでしょうか?
Aさん:いまのところ、日本に住んでいたころからの顧客中心なので、新しい顧客を取っていきたいです。香港は不動産業が盛んな都市なので、不動産関係の仕事に興味があります。日本の不動産を香港人に紹介するサイトなどを作っていきたいですね。
小峰:香港で成功したら、さらに世界を目指していきますか?
Aさん:そうですね。まずは、アジアでのビジネスを目指していきたいです。そのために、香港やシンガポールで頑張ろうと思います。
ビジネスの拠点を移すだけで、資産形成に大きな差
Aさんは日本での会社経営に一定の成果を上げつつも、さらにビジネスを発展させるべく、香港への移住を決意されました。
日本は税金が重く、せっかくビジネスを成功させても、資産形成が思うように実現できず、もどかしい思いをすることが少なくありません。しかし、上記のAさんの例のように、ネット環境さえあれば行えるビジネスを営んでいるならば、日本を脱出して、海外に拠点を移すというのも有力な選択肢です。それにより、大幅な節税を実現し、資産を増やすことができれば、将来のビジネスの選択肢も広がりますし、なによりご自身の人生が豊かになります。
若い経営者やフリーランスの方のなかには、日本を脱出して自由にビジネスを行いたい、より豊かに暮らしたいという考えを持つ方も増えています。
柔軟な発想力と、一歩踏み出す勇気のある方が、今後はますます増えてくるのではないでしょうか。
小峰 孝史
小峰 Investments
マネージング・ディレクター・弁護士
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