〈不動産投資〉「利益が出ると思っていたのに、なぜ…」見込み違いを回避するために知っておきたい「収入シミュレーション」のコツ【初心者向け／不動産鑑定士が解説】

登場人物

浅井佐知子先生…不動産鑑定士で不動産投資コンサルタントをしている、不動産のスペシャリスト。初心者にもわかりやすく、不動産投資について解説！（以下、浅井）

山田さん・会社員（30代）…株をやっているが仕事が忙しく、株価のチェックがおっくうに。不動産投資をはじめて、趣味に使うお金がほしいと考えている。（以下、山田）

鈴木さん・会社員（30代）…浅井先生の本を読んで、不動産投資に興味を持った。貯金が貯まってきたので、将来のために副収入がほしいと考えている。（以下、鈴木）

利回りどおりの収入になるとは限らない

浅井：不動産投資の収入には、どんなものが含まれるかわかりますか？

鈴木：家賃ですね！　販売図面から、利回りや年間の収入を確認できました。

浅井：家賃のほかにも、駐車場などがあればその収入も含まれます。ただ、収入は一定とはかぎりません。

山田：入居者に退去されたら、収入は減ってしまいますよね……。

浅井：そうですね。家賃の変動率によっても、収入は変化します。

鈴木：でも、誰がいつ出て行ってしまうかなんて、わからないですよね……？

浅井：だからこそ、シミュレーションをするのです。空室率や変動率、費用などによって収入が減ることを想定し、そのうえで利益になる物件なのかを見ていきましょう。

収入が減ることも考えてシミュレーションをする

［図表1］収入が減ることも考えてシミュレーションをする