飲食店から屋台まで…「QRコード決済」が当たり前の中国
いまや日常生活でもおなじみのQRコード(二次元バーコード)。中国語では「二維碼(アールウェイマー)」と呼び、筆者も毎日使っている。
もともとは1994年にデンソーの開発部門(当時)が発明したもの。それがいち早く普及したのが中国というのはいささか皮肉だが、いずれにせよ生活の利便性を大きく向上させたのは間違いない。
身近な使用例としては、商店やレストランでのキャッシュレス決済が挙げられる。日本で言うとスマホアプリのPayPayなどで支払うイメージだ。一般商店はもちろん、屋台や物乞いまで使用している万能ツール。上海ではQRコード決済の使用率が100%に近いレベルと感じるほどだ。
バスや地下鉄などの公共交通機関でも用いられる。テンセントの微信(WeChat)やアリババの支付宝(アリペイ)のアプリ経由で交通用QRコードを表示。乗車時は改札でかざせばOKだ。Suicaなどの非接触型ICカードより反応が遅いのが玉に瑕だが……。
写真や資料のダウンロードもすべてQRコードに
イベントや各種セミナーなどの入場管理をQRコードで行う場面も増えた。「資料のダウンロードはこちらのQRコードからどうぞ」などのお知らせもある。データのシェアにも打ってつけだ。
先日参加した大型パーティーでは、専属カメラマンが参加者の写真を撮りクラウド上にアップ。リンク先のURLがQRコード形式で共有され、参加者はその場ですぐに写真が見られるシステムになっていた。
オフィスビルでは受付で発行されるQRコードが入館パスとして使われることが多い。入口ゲートの機械にかざしてスムーズに入っていく。映画館や博物館、観光施設などでもチケットレス化がかなり進んでいる。