発明したのは日本(デンソー)だが…いち早く「QRコード」が普及したデジタル大国・中国の日常【現地駐在員が解説】

発明したのは日本(デンソー)だが…いち早く「QRコード」が普及したデジタル大国・中国の日常【現地駐在員が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

中国ではもはや当たり前となっている「QRコード決済」。日本でPayPayやQuic Payといったキャッシュレス決済が普及する前から、中国では路肩の屋台でもQRコードを用いたタッチ決済の普及が進んでいました。そんな中国はいま、日常のあらゆる場面でQRコードが活用されているようです。現地に住む東洋証券上海駐在員事務所の奥山要一郎所長が、そんな「中国のリアル」を解説します。

以前は18ケタを口頭で…「領収書発行」も俄然便利に

個人的に重宝するのは「発票(ファーピャオ=領収書)」の発行時だ。

 

発行側と受取側双方の納税者識別番号が必要なので(日本でスタートしたインボイス方式を連想していただきたい)、以前は会社名と18桁(!)もある識別番号を口頭で伝えたり紙に書いてホテルやレストランの会計係の人に渡していたものだ。

 

それを発票発行機(端末)に手動で打ち込んで印刷するのだが、番号が1つでも間違っていたら証憑として認められないため、緊張感があった。

 

ただ、このような面倒さも近年大きく改善。アプリやQRコードを活用してワンタッチ・ワンスキャンで済むようになった。

 

たとえばホテル。フロントに掲げられている発票発行用のQRコードをスマホで読み取り、開いた画面で社名や識別番号を入力。それから「送信」「申し込み」などをタップすると、データがフロントの発票印刷機に飛ばされ、すぐに発行される。

 

また、WeChatには「微信発票助手」、アリペイには「発票管家」という発票管理ツールが実装されており、いずれも識別番号を登録しておくことが可能。それらのデータを含むQRコードを自身で生成し、フロントやレジのスタッフに見せる(専用端末で読み取る)だけで発票の発行や印刷ができる。これで手続きが超絶楽だ! QRコード万々歳である。

 

日本にも似たような光景が…ちょっぴりイライラしてしまう“あるある”も

もっとも、「QRコードあるある」話も少なくない。筆者がイライラするのは、地下鉄駅の自動改札にたどり着いてからゴソゴソとスマホを取り出し、QRコード画面を出す人。人の流れがストップして行列ができ、皆が不機嫌な顔になる。

 

「最初から準備しておけばいいのに」と文句の1つでも言いたくなるが、デジタルとアナログ(人の習性?)のトレードオフだろうか。まぁ社会は便利になったのでひとまず感謝しよう。

 

 

奥山 要一郎

東洋証券株式会社

上海駐在員事務所 所長

 

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