離職を防ぐために…効果的なフォロー方法、5つ
新入社員の離職率を下げるためには、企業が適切なフォローやサポートを行うことが重要です。具体的かつ効果的なフォローの方法として、以下の5つを提案します。
2.先輩社員によるメンター制度の導入
3.定期的な面談・フィードバック
4.職場環境の改善
5.キャリア開発のサポート
以下、それぞれについて詳しく説明していきます。
1.オリエンテーション・研修プログラムの充実
新入社員が入社直後にぶつかる大きな壁のひとつが、業務の難しさです。
新入社員はまだまだ先輩や上司との関係性ができていない分、仕事でわからないことがあってもなかなか質問できず、解決できない問題にストレスを溜めることがよくあります。
特に、勇気を出して先輩に質問した結果、冷淡な態度を取られたり叱責されたりすると、たとえ一度の出来事であってもトラウマとなってしまうことは少なくありません。それっきり仕事のわからない部分を質問ができずに悩み、離職の決意を固めることも多々あるのです。
上記のような問題を防ぐために、現場の先輩たちが新人に優しく接する事も重要ではありますが、人事担当者らによるサポートも効果的です。
たとえば、新人が現場に配属される前にオリエンテーションや研修プログラムを実施するなどし、「わからないことだらけ」の状態のまま現場へ放り込まれる事態を解消するようにしましょう。
研修を通じて、業務内容以外にも会社のビジョンや目標、企業文化などを伝えるのもおすすめです。
2.先輩社員によるメンター制度の導入
新入社員に対して、先輩社員をメンターとしてアサインする制度を導入することで、新入社員が業務や職場環境に適応しやすくなります。
本来であれば特定のメンターだけでなく、職場の社員全員が新入社員に温かく接する事がもっとも望ましいのですが、現実的には一定数、仕事に忙殺されているなどで精神的に余裕がない社員がいたり、新入社員に対して冷淡な態度、横柄な態度をとってしまう社員もいるでしょう。
これを完全に防ぎ切るのは残念ながら困難です。そこで、社員のなかでもコミュニケーションスキルが一定以上に達しており、後輩に対して面倒見のいい社員たちを新入社員のメンターとして任命します。
メンターは新入社員の悩みや質問に対応し、仕事の進め方やコミュニケーション方法をサポートします。メンターが適切にフォローを行うことで、新入社員は安心感を持ち、自信を持って業務に取り組むことができるでしょう。
3.定期的な面談・フィードバック
新入社員に対して、上長や人事担当者などが定期的な面談やフィードバックを行うことが重要です。これにより、新入社員の業務遂行状況や適応状況を把握し、適切なサポートを提供することができます。
また、新入社員が抱える不安や悩みのなかでも、現場では漏らせない不満や不安などを管理層が汲み取ることで、メンターやそのほかの先輩社員との人間関係にトラブルが生じていないかどうか、早期に把握することも大切です。
4.職場環境の改善
職場環境の働きやすさが新入社員の定着につながります。
具体的には、コミュニケーションが取りやすい雰囲気の整備や、ハラスメント防止の取り組みの強化などといった人間関係面の改善のほか、柔軟な労働環境の提供など、制度面の改善が挙げられます。
5.キャリア開発のサポート
新入社員が自分のキャリアに対して希望を持ち、企業に定着するためには、上長や人事担当者がキャリア開発のサポートをして面倒を見ることが重要です。
企業は新入社員に対して適切なキャリアパスを示すことが求められます。実際に社内で輝かしいキャリアを築いて活躍している社員などを「キャリアのモデルケース」とし、新入社員対象の研修などに登場させて講演を行うなどといった方法が有効です。
また、社内での異動やプロジェクトへの参加を通じて新入社員がスキルや視野を広げる機会を提供し、将来のポストや昇進の可能性を示すというアプローチも効果を発揮するでしょう。
新入社員を定着させるために
新入社員の離職率が高い背景には、入社前の期待と現実のギャップ、職場環境や企業文化の違い、労働市場の変化、職場のハラスメント、ポスト不足・昇進の見込みの乏しさなどが関係しています。
これらの問題に対処するために、経営陣や人事担当者としては「オリエンテーション・研修プログラムの充実」、「メンター制度の導入」、「定期的な面談・フィードバック」、「職場環境の改善」、「キャリア開発のサポート」などの方法を通じて、新入社員の仕事の進捗やメンタル面をフォローすることが重要です。
将来の幹部候補生ともいえる彼らの定着を促すことは、企業の持続的な成長を下支えすることにもつながります。
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