「報連相ができない」部下をどうしたらいい?
社内に報連相ができない人がいることで悩んでいる上司や経営者は多いと思います。
ここで考えたいのは、どのようなことを、どのようなタイミングで、どのような方法で報連相するかは、基本的にその人の価値判断に依存している、ということです。つまり、上司が好むような報連相をする人は、“報連相ができる人”と認識され、そうではない人は、“報連相ができない人”とみなされるというわけです。上司と部下の報連相に対する価値判断が異なるため、問題が起こるわけです。
部下が報連相をしないのは上司の責任
たとえば、部下Aさんは、“これくらいのことは上司に報告する必要はないだろう”と思って上司Bに報告しなかったとします。一方、上司Bは、“それは報告してほしかった”と考えていれば、上司Bさんは部下Aさんのことを報連相ができない人だ、と認識することになります。
次に、部下Aさんが部署移動し、上司Cさんの下についたとします。部下Aさんは、上司Bさんの下で働いた経験から、“細かいことまで報告したほうがいいだろう”と考えるようになっています。そうなると、部下Aさんは上司Cさんに頻繁に報告することになります。
一方、新しい上司Cさんは、“細かいことは報告しなくていいので、自分で判断してやってほしい”と考える上司だったらどうなるでしょう。部下Aさんが頻繁に報告してくるのをうっとうしいと感じ、“そんなことはいちいち報告しなくていいので、勝手にやってくれ”となります。
部下Aさんはよかれと思って報告の頻度を上げたのに、上司Cさんからすると、部下Aさんは報連相が下手な人、となってしまうのです。こうなると部下Aさんは不幸です。上司の報連相に関するご機嫌を伺いながら仕事をしなくてはならなくなります。これでは上司部下のコミュニケーションコストが大幅に増し、生産性が下がってしまいます。
報連相を「人依存」にしない
上記のように、人によって価値判断は異なるため、その人の勘や経験に業務が依存していると「人依存」となってしまいます。
人はそれぞれ経験が異なり、その経験から得られた価値観が異なるので、組織の人が増えれば増えるほど、価値判断の違いからくるトラブルは増えるのです。先ほどの部下A、上司B・Cさんの例は、まさに人依存の典型例です。
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