迫る「円安阻止介入」の限界ライン…市場が一気に警戒感を強めた「神田財務官の発言」【国際金融アナリストが予想】

9月12日~18日「FX投資戦略ポイント」

迫る「円安阻止介入」の限界ライン…市場が一気に警戒感を強めた「神田財務官の発言」【国際金融アナリストが予想】
(※画像はイメージです/PIXTA)

足元の米ドル/円は、2週間以上続いたレンジを上放れ、一段と円安が進みました。このようななか、市場では日本の通貨当局による「円安阻止介入」への警戒感が強まっていると、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏はいいます。なぜ148円を前に市場の警戒感が強まったのか、昨年の類似局面と神田財務官の発言を紐解きながら、今後の米ドル/円の動きについて吉田氏が予想します。

9月12日~18日の「FX投資戦略」ポイント

〈ポイント〉

・米ドル/円は、例年通りレーバーデイ明けからこの間のレンジをブレーク、今回の場合は米ドル高方向へ大きく動き出すところとなったが、147円を越えてきたところから円安阻止介入への警戒感が強まってきた。

・足元で米景気は過熱気味に強い状況が続いているようだが、それを受けた「米金利上昇=米ドル高」が続くのか、円安阻止介入がその前に立ちはだかるのか。

・円安阻止介入の可能性も高まってきたと見られることから、今週の米ドル/円は米ドル高値圏で波乱含みと予想、145~150円中心での展開を想定したい。

先週の振り返り…米ドル高値更新で介入警戒強まる

先週の米ドル/円は、月曜日のレーバーデイ、米国市場の休場明けで146円半ばを突破し、過去2週間以上続いたレンジを上放れたことで、一段の米ドル高を模索する展開となりました(図表1参照)。

 

出所:マネックストレーダーFX
[図表1]米ドル/円の日足チャート(2023年6月~) 出所:マネックストレーダーFX

 

こういったなかで、為替政策の実質的な責任者である財務省の神田財務官が「高い緊張感を持って注視している」「政府としてはあらゆる選択肢を排除せずに適切に対応していきたい」などと発言したことをきっかけに、日本の通貨当局による円安阻止介入への警戒感が高まったことから、148円手前では米ドル上値重い展開に終始するところとなりました。

 

例年、レーバーデイ明けから米ドル/円も一方向に大きく動きやすい傾向があります。

 

2022年の場合も、レーバーデイ明けで140円を大きく上回ると、そのまま145円突破へ米ドル一段高となったことから、9月22日、円安阻止へ日本の通貨当局による米ドル売り・円買い介入が実現するところとなりました。

 

その意味では、これまでのところは2年連続で似たような構図の展開になっていると言えそうです。

 

ところで、2022年の場合は、レーバーデイ明けからの米ドル高再燃に対して、日本の通貨当局は145円に接近した9月8日までに円安阻止での為替市場への介入を決めた可能性がありました。

 

というのは、この日、財務省と日銀、金融庁による三者会合が開かれ、終了後の記者会見で、神田財務官は、以下のようにそれまではほとんど使っていなかった表現で円安をけん制したからです。

 

次ページ三者会合後に神田財務官が発した“予告”

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