組織課題の解決
組織課題を抱えている企業は上記4つのいずれかにチェックが入ったはずです。これからはそれぞれのチェックポイントの解決策をお伝えします。
1. 所属意識の醸成方法
2人以上が共通の目的に向かう場合、所属意識の醸成は必須になります。所属意識が醸成されていない組織ではPDCAが回りません。その組織はいつか消滅してしまいます。所属意識を醸成するには、誰もが能力を必要とせず守れるルールを設定し、それを100%遵守する管理をしてください。
まずは、多くても5つ程度に限定してルールを設けましょう。そして、そのルールの違反発見回数=指摘回数の管理を行ってください。守れない理由のないルールですので、ルール化後1ヵ月以内にはメンバーの遵守率100%を達成するようにしてください。
2.正しいコミュニケーションの仕組化と運用
組織を発展させようとするのであれば、すべてが役割で運用されていなければなりません。人柄=カリスマ性、年齢、性別、専門性、学閥などが組織運営の秩序となっている状態では駄目です。
そこで、組織図を正しく作成しましょう。上司は1人とし、兼務の場合には、業務毎の上司を1人に定めてください。次に、社員それぞれの役割を設定します。すべての業務がその役割に帰結するのが正しい状態です。メンバーに期待する内容をいつまでに(期限設定)、どのような状態(結果設定)にするか明文化してください。
社内における仕事上のコミュニケーションは直上司―直部下のあいだのみで交わされる運用に変えてください。一個飛ばしは厳禁です。一個飛ばしを行うと中間管理職が育ちません。現場メンバーにとっても上司が2人いる状態となり、どちらの言うことを聞くべきかわかりません。
3.評価の仕組み化と運用
評価は代表が目指すべき方向へメンバーを向かわせるためのものです。よって、メンバーは日々評価項目を意識して仕事をする状態が正しいといえます。
そして、その仕事の結果に対する評価の解釈は、結果が出次第上司と部下とですり合わせせずとも一致することが必須です。
評価項目を多くても5つに限定してください。理想は3つです。すべての評価項目は結果で評価する運用にし、結果に至るやり方やプロセスは評価してはいけません。会社の評価者は市場です。市場はやり方やプロセスがいかに素晴らしくても、結果を出さなければ評価してくれませんよね。
定性的な評価項目ではすり合わせが必要となります。すり合わせしないと評価が確定しない状態では、メンバーは自身の仕事振りを他人に確認しないと評価できない日々を送っていることになり、常に不安を抱えながらの仕事を強いられていることになるのです。
4.正しい管理手法の統一
管理も評価同様に結果だけを見るようにしてください。顔を合わせる期間が長くなると情が沸いてきて、ついついやり方やプロセスを管理してしまう上司が多いです。仕事は役割で行うのが正しいので、全上司がその役を演じ切ることに集中しましょう。
組織課題の解決は上記に示した順番が大切です。すなわち、
2.正しいコミュニケーションの仕組化と運用
3.評価の仕組み化と運用
4.正しい管理手法の統一
の順番です。
池田 泰司
株式会社識学
営業1部 東京営業1課 課長 シニアコンサルタント
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